ギリシャ語関連書籍

目次



新約聖書ギリシャ語文法書


新約聖書のギリシア語文法
著者:織田昭
出版社:教友社
発売日:2003年

本書は日本語で書かれた文法書として、できる限り詳しい資料として編集されました。著者が大阪聖書学院の教室で三十数年にわたって教材として使用しながら、少しずつ書き改めて今の形に仕上げたものです。教室では、第2課~第36課までは初級用、第37課~第40課までは上級用として用いられました。本書は全三巻で成っており、その構成は、第一部は「新約ギリシア語の“前”と“後”」、第二部は「文字と音韻」、第三部は「動詞(上)」、第四部は「名詞」、第五部は「動詞(2)」、第六部は「統語法補講」、「付録」となっています。
著者は『 新約聖書ギリシア語小辞典 』(教文館)を著わされた方で、2008年に故人となられました。本書のCD-ROM版、ダウンロード版が、「 日本コンピュータ聖書研究会 」で販売されています。


新約聖書ギリシア語入門
著者:大貫隆
出版社:岩波書店
発売日:2004年

本書の特徴は、各文法事項の説明において、関連する箇所への参照指示を頻繁に記していることです。これにより関連する項目を常に参照しながら学習することができます。また、各講の末尾に「新約聖書の言葉」というコラム欄があります。巻末の変化表も見やすくまとめられています。著者は新約聖書学、グノーシス主義の研究者です。


改訂新版 新約聖書ギリシア語独習
著者:玉川直重
監修:土岐健治
出版社:キリスト新聞社
発売日:新版2013年、旧版1972年、初版1933年

本書は1933年に初版で刊行され、1972年版を最後に絶版となっていました。それを土岐健治氏監修の下で現代語版に新装したものです。本書の特色は、①文法はごく基礎的なものに留めている。②単語は新約聖書に出て来るもののみを用い、語数も五百を越さないほどに限定している。③各課ごとに十数題の練習問題を挿入してある(ただし回答が付いていません)。④後半は、ヨハネ第一の本文と文法的解説がなされていることです。言葉も平易で活字も大きめなので入門書として最適です。著者の玉川直重氏は『 改訂新版 新約聖書ギリシア語辞典 普及版 』も手掛けています。

また、日本聖書神学校から、本書をテキストにした「 DVD やさしく学べる 新約聖書ギリシア語独習 」も販売されています。


新約聖書ギリシア語入門
著者:神田盾夫
出版社:岩波書店
発売日:新版2016年、初版1956年

神田盾夫(1897-1986年)は言語学者、新約聖書学者です。本書は1956年に刊行されました。優れた文法書として名高く、後代の文法書はこの書から学んでいる部分が多いと言えます。絶版状態でしたが、岩波書店からオンデマンドで再販されました。



新約聖書ギリシア語初歩
著者:土岐健治
出版社:教文館
発売日:新版1999年、旧版1979年、初版1947年


画像左:2016年版、画像右2008年版
エレメンツ 新約聖書ギリシャ語教本 増補改訂版 』ジェレミーダフ(2016)
著者:ジェレミー・ダフ(Jeremy Duff)
翻訳:浅野淳博
出版社:教文館
発売日:新版:2016年、邦訳初版:2008年
原書:『 The Elements of New Testament Greek 』第3版(2005年)


聖書ギリシア語四週間
著者:野口誠
出版社: いのちのことば社
発売日:1992年


新約聖書ギリシア語入門
著者:津村春英
出版社:いのちのことば社
発売日:2011年


新約聖書ギリシャ語入門
著者:片山徹
出版社:キリスト教夜間講座出版部
発売日:1972年



古典ギリシャ語文法書


古典ギリシア語のしくみ〈新版〉(言葉のしくみ)
著者:植田かおり
出版社:白水社
発売日:新版2014年、初版2009年

入門書の入門書といったところです。古典ギリシア語の全体像をつかむのに最適です。


CDエクスプレス 古典ギリシア語
著者:荒木英世
出版社:白水社
発売日:新版2003年、初版1995年


画像左:2012年版、画像右1962年版
ギリシア語入門 新装版
著者:田中美和太郎、松平千秋
出版社:岩波書店
発売日:新版2012年、初版1951年、改訂1962年

初版は1951年で、長い間親しまれてきた文法書です。練習本位の学習本の形を取り、順次に単純な文法から複雑な文法へと進むよう構成されています。各科目ごとに練習問題が配されています。


古典ギリシア語入門(CD付新装版)
著者:池田黎太郎
出版社:白水社
発売日:新装版2006年、初版1998年


ギリシャ語四週間
著者:古川晴風
出版社:大学書林
発売日:1958年

本書の著者は、『 ギリシャ語辞典 』(大学書林)を著わした方です。


ギリシア語文法
著者:高津春繁
出版社:岩波書店;OD版
発売日:新版2015年、初版1960年

日本語の古典ギリシア語文法書の最高峰と言われています。2015年にオンデマンドで再販されました。


古典ギリシア語初歩
著者:水谷智洋
出版社:岩波書店
発売日:1990年


新ギリシャ語入門
著者:田中利光
出版社:大修館書店
発売日:1994年


古典ギリシア語文典
著者:マルティン・チエシュコ(Martin CIESKO)
翻訳:平山晃司
出版社:白水社
発売日:2016年


ギリシア語の学び方
著者:M・アモロス
出版社:南窓社
発売日:1985年


ラテン語とギリシア語を同時に学ぶ
著者:小倉博行
出版社:白水社
発売日:2015年



ギリシャ語辞典


新約聖書ギリシア語小辞典
著者:織田昭
出版社:教文館
発売日:新版2002年、初版1964年

コンパクトで読みやすく、辞書としても扱いやすいのでお勧めです。


増補改訂 新約ギリシヤ語辞典
著者:岩隈直
出版社:1982年版山本書店、2008年版教文館
発売日:新版2008年、初版1982年

コンパクトで扱いやすいサイズです。内容もしっかりしていますので一冊持っていて損はありません。


増補改訂 新約ギリシヤ語逆引辞典
著者:岩隈直
出版社:1982年版山本書店、2012年版教文館
発売日:新版2012年、初版1982年

こちらは逆引き辞典です。変化形から原形を調べるための辞典です。原形が分からない時に便利です。


改訂新版 新約聖書ギリシア語辞典 普及版
著者:玉川直重
出版社:キリスト新聞社
発売日:新版2012年、初版1978年


ギリシャ語辞典
著者:古川晴風
出版社:大学書林
発売日:1989年

古典ギリシャ語文献の単語も網羅した辞典です。日本語でこの規模のギリシャ語辞典としては唯一です。


シュタウブ希和辞典 LEXICON GRAECO-IAPONICUM
著者:アウグスチン・シュウタヴ(Augustin Staub)
出版社:リトン
発売日:活字版2010年、原著1967年

こちらも古典ギリシャ語文献の単語も網羅した辞典です。


古代ギリシャ語語彙集 改訂版 基本語から歴史/哲学/文学/新約聖書まで
監訳:山口義久
出版社:大阪公立大学共同出版会
発売日:改訂版2016年/4月、初版2016年/3月
原書:『 Grund- und Aufbauwortschatz Griechisch 』Thomas Meyer, Hermann Steinthal(1993年)


画像左:2015年版、画像右側三つ:1993年版(全Ⅰ~Ⅲ巻)
ギリシア語新約聖書釈義事典 全巻セット縮刷版
監修:H.J.マルクス、荒井献
出版社:教文館
発売日:縮刷版2015年、初版1993年(全三巻)
原書:『 Theologisches Wörterbuch zum Neuen Testament 』Horst Balz、Gerhard Schneider(ドイツ語、1933–1942年)、『 Exegetical Dictionary of the New Testament 』(英語版)

新約聖書のギリシア語の文脈的・歴史的・神学的な意味を解説した、全三巻からなる辞典です。とても高価な辞典です。2015年に三巻セットの縮小版が発売されました。


画像左:小辞典、画像中央:中辞典、画像右側:大辞典
『A Greek-English Lexicon(希英辞典)』(LSJ)
編者:H.G.Liddell, R.Scott (リドル&スコット)
発売日:初版1843年

希英の古典ギリシャ語の辞書の定番です。内容量によって値段が異なりますので、学習の目的に合わせて購入できます。


A Greek-English Lexicon of the New Testament and Other Early Christian Literature(新約聖書・初期キリスト教文献希英辞典) 』(英語版)
編者:Walter Bauer(ウォルター・バウアー)
発売日:原初初版1949年、英語版第2版1979年、第3版1993年
原書:『Wörterbuch zu den Schriften des Neuen Testaments』(ドイツ語)

バウアーの辞典です。新約聖書のギリシャ語辞典の定番です。新約聖書を研究するに当たっては、リデル&スコットとバウアーは揃えたいところです。




新約聖書(ギリシャ語聖書)の底本



エラスムスによる底本でビザンチン型の本文を基に作成されています。中世時代に権威のあった底本です。現在ではビザンチン型よりも古いアレクサンドリア型の写本が発見され、より広範囲に校訂できるようになった為、実際にはあまり用いられていません。しかし、伝統を重んじる一部の人々は、今でもTRの権威を主張しています。


ギリシャ語原語による新約聖書(The New Testament: In the Original Greek ) 』(W&H)ウェストコット&ホート(1881)

ネストレ=アーラントが登場する前によく用いられていた底本です。現在では一部の聖書を除いてあまり用いられません。



現在、ギリシャ語聖書の底本として最も一般的なのはドイツの『ネストレ=アーラント』です。本文批評の研究成果が出る度に改訂され、現在は第28版が最新です。



ネストレ28版の序文部分のみの日本語訳です。底本にはアパラトゥスといって、写本による異読箇所を示す様々な記号が用いられています。この記号の意味が分かっていないと、底本を活かせません。原文はドイツ語でとっつきにくいので、これが日本語で読めるのは便利です。



ネストレ=アーラントの英語による標準版です。ネストレは学術的調査に有益ですが、UBSは翻訳や通常用いるのに必要な情報だけに特化しています。



セプトゥアギンタ訳(七十人訳)の底本です。七十人訳はギリシア語訳の旧約聖書であり、聖書時代の著者たちが用いていた聖書です。



その他の研究書


新約聖書の本文研究
著者:B.M. メツガー(B.M.Metzger)
出版社:日本基督教団出版局
発売日:1999年

新約聖書の写本や本文批評に関する解説が豊富になされています。


福音書共観表
編者:佐藤研
出版社:岩波書店
発売日:2005年

マタイ、マルコ、ルカの三福音書は、平行記述が多いため共観福音書と呼ばれています。本書はところどころトマス福音書やヨハネ福音書も並列し、各福音書の対応関係が明瞭に把握できます。
最終更新:2017年06月11日 02:28