ファンタジーステークス(G3)



主催者

日本中央競馬会

競馬場

京都競馬場

創設

1996年11月2日

距離

芝・外1400m

格付け

GIII

賞金

1着賞金2800万円、賞金総額5300万円

出走条件

サラブレッド系2歳牝馬(国際)(指定)

負担重量

馬齢(54kg)

ファンタジーステークス (Fantasy Stakes) は、日本中央競馬会(JRA)が京都競馬場の芝外回り1400メートルで施行する競馬の重賞(GIII)競走。競走名は英語で「幻想」「空想」を表す「Fantasy」から。1月に施行される3歳(旧4歳)牝馬限定オープン特別競走である紅梅賞(現紅梅ステークス)からKBS京都の冠競走を引き継いでおり、正式名称は「KBS京都賞 ファンタジーステークス」と表記される。

概要

1996年に混合・指定・馬齢重量の重賞競走として創設されたのが始まりで、以降施行距離・施行場は変更されていない。一貫して阪神3歳牝馬ステークス(現:阪神ジュベナイルフィリーズ)の前哨戦として行われている競走で、2011年までは前哨戦では唯一の牝馬限定による重賞競走であった。2010年からは国際競走に指定され、外国調教馬の出走も可能になり、これとともに国際格付けのGIII競走となった。
中央競馬では独立局(JAITS)が冠競走となっている唯一の重賞である。KBS京都は1969年のアナログテレビ放送開始以来、自社制作の競馬中継番組である『KEIBAワンダーランド』(2010年まで・土日放送)、『うまDOKI』(2011年より・土曜のみ)を西日本各地にネットしており、放送対象区域外である中京・阪神・小倉にもスタッフを派遣している。また、2010年までは日曜日の『KEIBAワンダーランド』は通常は15時 - 16時まで中断するが(この時間帯は関西テレビが中継)、本競走が日曜開催であった2000年から2009年までは、KBS京都に限り中断なしで本競走が放送された。2010年にみやこステークスが新設されてからは土曜開催となっており、『うまDOKI』でも引き続き中継されている。
おもに早い時期から好成績を残してきた有力2歳牝馬が出走している。優勝馬のうち、プリモディーネが桜花賞、ラインクラフトが桜花賞、NHKマイルカップを、スイープトウショウが秋華賞、宝塚記念、エリザベス女王杯を優勝したほか、ロンドンブリッジが桜花賞で2着に入るなど、牝馬三冠路線で活躍する競走馬や、アストンマーチャンのように3歳ながらもスプリンターズステークスで古馬や牡馬を負かす競走馬も輩出している。
現在の優勝レイの配色は、薄紫色の地に黄色文字となっている。
出走資格はサラ系2歳(旧3歳)牝馬のJRA所属馬、阪神ジュベナイルフィリーズ出走候補の地方馬(2頭まで)及び外国調教馬(9頭まで)。
負担重量は馬齢重量で54キログラムである。

歴史

1996年 - 京都競馬場の芝外回り1400mの3歳(現2歳)牝馬限定の混合競走・指定競走の馬齢重量の重賞(GIII)競走「ファンタジーステークス」として創設(地方馬の出走枠は2頭まで)。
2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格が「3歳牝馬」から「2歳牝馬」に変更。
2006年 - 武豊が騎手として史上初の連覇。
2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴い、重賞格付け表記をJpnIIIに変更。
2008年 - 元地方ホッカイドウ所属のイナズマアマリリスがJRA転厩馬として史上初の優勝。
2010年 - 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は9頭まで出走可能となる。それに伴い、重賞格付け表記をGIIIに戻す。施行日を日曜日から土曜日に変更。
2011年 - アイムユアーズが美浦所属馬(関東馬)として初めて勝利。
2012年 - アルテミスステークス創設に伴い、開催時期を1週遅め、京都ジャンプステークスと同日施行になる。
2014年 - 秋季番組全体の見直しに伴い、京都ジャンプステークスとともに開催時期を1週早める。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1996年11月2日 シーズプリンセス 牝2 1:21.2 四位洋文 伊藤修司 齊藤敬
第2回 1997年11月1日 ロンドンブリッジ 牝2 1:21.2 松永幹夫 中尾謙太郎 (有)下河辺牧場
第3回 1998年11月7日 プリモディーネ 牝2 1:21.7 福永祐一 西橋豊治 伊達秀和
第4回 1999年11月6日 テネシーガール 牝2 1:22.1 山田和広 坪正直 平井豊光
第5回 2000年11月5日 タシロスプリング 牝2 1:21.3 池添謙一 鶴留明雄 (有)日進牧場
第6回 2001年11月4日 キタサンヒボタン 牝2 1:22.6 須貝尚介 須貝彦三 大野商事
第7回 2002年11月3日 ピースオブワールド 牝2 1:22.2 福永祐一 坂口正大 飯田正
第8回 2003年11月9日 スイープトウショウ 牝2 1:22.6 角田晃一 渡辺栄 トウショウ産業(株)
第9回 2004年11月7日 ラインクラフト 牝2 1:21.6 福永祐一 瀬戸口勉 大澤繁昌
第10回 2005年11月6日 アルーリングボイス 牝2 1:21.4 武豊 野村彰彦 (有)サンデーレーシング
第11回 2006年11月5日 アストンマーチャン 牝2 1:20.3 武豊 石坂正 戸佐眞弓
第12回 2007年11月4日 オディール 牝2 1:21.1 安藤勝己 橋口弘次郎 (有)ノースヒルズマネジメント
第13回 2008年11月9日 イナズマアマリリス 牝2 1:23.7 池添謙一 松元茂樹 小泉賢悟
第14回 2009年11月8日 タガノエリザベート 牝2 1:21.2 川田将雅 松田博資 八木昌司
第15回 2010年11月6日 マルモセーラ 牝2 1:22.3 田中健 木原一良 まるも組合
第16回 2011年11月5日 アイムユアーズ 牝2 1:21.3 I.メンディザバル 手塚貴久 ユアストーリー
第17回 2012年11月10日 サウンドリアーナ 牝2 1:20.8 M.デムーロ 佐藤正雄 増田雄一
第18回 2013年11月9日 ベルカント 牝2 1:21.1 武豊 角田晃一 (株)ノースヒルズ
第19回 2014年11月8日 クールホタルビ 牝2 1:21.7 小牧太 清水久詞 川上哲司

本競走からの阪神ジュベナイルフィリーズ優勝馬

過去に4頭の優勝馬を輩出しているが、現役中のローブティサージュを除く3頭はいずれも阪神ジュベナイルフィリーズ(アインブライドは阪神3歳牝馬ステークス)優勝後は勝利することなく引退している。
回数 馬名 性齢 着順 備考
第2回 アインブライド 牝2 7着
第6回 タムロチェリー 牝2 10着
第7回 ピースオブワールド 牝2 1着
第17回 ローブティサージュ 牝2 2着

最終更新:2015年02月09日 18:14