クイーンカップ(G3)


主催者

日本中央競馬会

競馬場

東京競馬場

創設

1966年4月10日

距離

芝芝1600m

格付け

GIII

賞金

1着賞金3400万円

出走条件

サラブレッド系3歳牝馬(国際)(特指)

負担重量

別定(本文に記載)

クイーンカップとは日本中央競馬会(JRA)が東京競馬場の芝1600mで施行する中央競馬の重賞(GIII)競走である。デイリースポーツを発行する神戸新聞社が優勝杯を提供しており、正式名称は「デイリー杯クイーンカップ」と表記している。

概要

1966年に関東地区の牝馬のクラシックへの登竜門として4歳(現3歳)牝馬限定の別定の重賞競走、クイーンカップとして創設、第1回は現在とは違い中山競馬場の芝1800mで施行された。1969年には施行場を東京競馬場に移したが、積雪の影響でダート1200mで施行。更に1970年も積雪の影響でダート1400mに変更されている。1971年には再び中山競馬場に施行場を戻し、現在の芝1600mに変更されたが1975年は再び積雪の影響でダート1700mで施行されている。
1981年からは施行場を現在の東京競馬場に戻し1984年のグレード制施行によりGIIIに格付け、1994年からは混合競走に指定され外国産馬の出走が可能に、1996年からは特別指定競走に指定され地方所属の競走馬の出走が可能になり、更には2009年からは国際競走に指定され外国調教馬の出走が可能になった。
本競走から桜花賞のトライアルレースを経由、または直行で桜花賞に向かう傾向がある。しかし有力馬はトライアルレースに直行で向かう傾向があるため、第21回競走で4着入賞をしたメジロラモーヌを最後に桜花賞を制覇した出走馬はいない。しかしながら、このレース勝ち馬でウメノファイバー・ダイワエルシエーロが優駿牝馬(オークス)を制覇しており、その他の勝ち馬にも好走した出走馬は多数いることから、むしろ本競走と同じ東京競馬場で行われる優駿牝馬を占うためのレースといえる。クラシック以外のGI勝ち馬を含めれば、タカラスチール・ヒシアマゾン・コイウタ・リトルアマポーラ・ホエールキャプチャ・ヴィルシーナといった馬が名を連ねている(グレード制導入後を対象)。
出走資格はサラ系3歳(旧4歳)のJRA所属の牝馬の競走馬、JRAに認定された地方所属の牝馬の競走馬(2頭まで)及び外国調教馬の牝馬の競走馬(8頭まで)。
負担重量は馬齢重量54kgを基本とし、更に日本馬については収得賞金額が1,800万円以上の競走馬は1kg、外国調教馬については重賞競走優勝馬の競走馬は1kgの負担が課せられるよう定められている。

歴史

1966年 - 中山競馬場の芝1800mの4歳(現3歳)牝馬限定の別定の重賞競走、クイーンカップとして創設。
1969年
デイリースポーツ社より優勝杯を寄贈されることになり、正式名称をデイリー杯クイーンカップに変更。
施行場を東京競馬場に変更。
積雪の影響でダート1200mに変更。
1970年 - 積雪の影響で施行距離をダート1400mに変更。
1971年 - 施行場を中山競馬場の芝外回り1600mに変更。
1972年 - 流行性の馬インフルエンザの影響により4月に順延開催。
1974年 - 郷原洋行が騎手として史上初の連覇。
1975年 - 積雪の影響でダート1700mで施行。
1981年 - 施行場を東京競馬場に変更。
1982年 - 開催時期を1月末~2月初めに変更。
1984年 - グレード制施行によりGIIIに格付け。
1994年 - 混合競走に指定。
1996年 - 特別指定交流競走に指定され、地方所属馬は2頭まで出走可能となる。
1998年 - 開催時期を2月中旬~下旬に変更。
2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳牝馬」から「3歳牝馬」に変更。
2003年 - 東京競馬場の改修工事により、中山競馬場の芝外回り1600mで施行。
2005年 - 松田国英が調教師として史上初の連覇。
2006年 - 3歳クラシック以前の実績馬の選択肢を増やす目的で、負担重量の上限が55キロになるよう現行の規定に変更。
2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告により、重賞格付け表記をJpnIIIに変更。
2009年
混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は8頭まで出走可能となる。それに伴い、重賞格付け表記をGIIIに戻す。
外国調教馬の負担重量を現行の規定に設定。
2010年 - 11位入線の元地方ホッカイドウ所属のビービーエーディンが進路妨害により12着に降着。
2011年 - ダイヤモンドステークスの施行日変更に伴い、開催時期が1週繰り上がる。
2014年 - 降雪の影響により、競走施行日を2月18日に変更。

過去20年歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主[要出典]
第30回 1995年1月29日 エイシンバーリン 牝3 1:35.5 南井克巳 坂口正則 平井豊光
第31回 1996年1月28日 イブキパーシヴ 牝3 1:34.4 武豊 橋口弘次郎 (有)伊吹
第32回 1997年1月26日 オレンジピール 牝3 1:36.4 田中勝春 山内研二 (有)社台レースホース
第33回 1998年2月22日 エイダイクイン 牝3 1:35.2 菊沢隆徳 鈴木康弘 (有)東振牧場
第34回 1999年2月21日 ウメノファイバー 牝3 1:36.6 蛯名正義 相沢郁 梅崎敏則
第35回 2000年2月19日 フューチャサンデー 牝3 1:36.1 横山典弘 伊藤正徳 廣崎利洋
第36回 2001年2月17日 サクセスストレイン 牝3 1:34.7 木幡初広 稲葉隆一 鈴木芳夫
第37回 2002年2月16日 シャイニンルビー 牝3 1:34.6 岡部幸雄 藤沢和雄 市川義美
第38回 2003年2月22日 チューニー 牝3 1:35.6 後藤浩輝 鈴木伸尋 臼田浩義
第39回 2004年2月21日 ダイワエルシエーロ 牝3 1:34.3 福永祐一 松田国英 大和商事(株)
第40回 2005年2月19日 ライラプス 牝3 1:38.1 武豊 松田国英 (有)サンデーレーシング
第41回 2006年2月18日 コイウタ 牝3 1:35.6 C.ルメール 奥平雅士 (有)前川企画
第42回 2007年2月17日 イクスキューズ 牝3 1:34.5 北村宏司 藤沢和雄 岡田繁幸
第43回 2008年2月23日 リトルアマポーラ 牝3 1:35.5 武幸四郎 長浜博之 (有)社台レースホース
第44回 2009年2月21日 日本の旗 ディアジーナ 牝3 1:35.7 内田博幸 田村康仁 ディアレスト
第45回 2010年2月20日 日本の旗 アプリコットフィズ 牝3 1:34.4 蛯名正義 小島太 (有)社台レースホース
第46回 2011年2月12日 日本の旗 ホエールキャプチャ 牝3 1:35.4 池添謙一 田中清隆 嶋田賢
第47回 2012年2月11日 日本の旗 ヴィルシーナ 牝3 1:36.6 岩田康誠 友道康夫 佐々木主浩
第48回 2013年2月9日 日本の旗 ウキヨノカゼ 牝3 1:34.6 W.ビュイック 菊沢隆徳 國分純
第49回 2014年2月18日 日本の旗 フォーエバーモア 牝3 1:35.7 蛯名正義 鹿戸雄一 (有)サンデーレーシング

最終更新:2015年02月09日 17:44