フィリーズレビュー(G2)


主催者

日本中央競馬会

競馬場

阪神競馬場

創設

1967年3月19日

距離

芝1400m

格付け

GII

賞金

1着賞金5000万円

賞金総額

1億450万

出走条件

サラブレッド系3歳牝馬(国際)(指定)

負担重量

馬齢(54kg)

フィリーズレビューは、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場の芝内回り1400mで施行する中央競馬の重賞(GII)競走である。競走名は英語で4歳(旧5歳)までの複数の牝馬を意味する「Fillies'」とフランス語で演劇・舞踊劇・歌劇などを意味する「revue」の掛け合わせで「牝馬たちの舞台」と意味を持つ。報知新聞社が優勝杯を提供しており、正式名称は報知杯フィリーズレビュー(ほうちはいフィリーズレビュー)と表記される。

概要

1967年に牝馬限定のクラシック競走の桜花賞の前哨戦として4歳(現3歳)牝馬限定の馬齢の桜花賞トライアルの重賞競走、阪神4歳牝馬特別(はんしんよんさいひんばとくべつ)として創設、第1回は阪神競馬場の芝1400mで施行され、上位5着までに入賞した競走馬には桜花賞の優先出走権が与えられた。
1975年からは施行距離を芝1200mに変更、1979年には施行距離を再び芝1400mに戻し、1983年からは4歳牝馬特別(正式名称は報知杯4歳牝馬特別)に名称変更を行ったが、現在のフローラステークスにあたる4歳牝馬特別(正式名称はサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別)が存在していたため、競馬ファンや競馬関係者からは、4歳牝馬特別(西)と呼ばれた。
1984年からはグレード制施行によりGIIに格付け、1995年は阪神・淡路大震災の影響による阪神競馬場の復旧工事に伴い京都競馬場の芝外回り1400mで施行。2001年には競走馬の年齢表示の国際基準に変更に伴う競走名の変更により現在のフィリーズレビューに変更、2003年からは負担重量を定量から馬齢に変更となった。
1991年には優先出走権の見直しにより、上位3着までに入賞した競走馬に桜花賞の優先出走権が与えられるように変更され、1995年からは指定交流競走に指定され地方所属の競走馬も出走可能になった。2004年からは外国産馬の活躍による出走資格の見直しの一環により外国産馬が桜花賞に出走可能になったことに伴い、混合競走に指定、外国産馬の出走が可能になった。2010年からは国際競走に指定されている。
桜花賞トライアルで最も格の高いGIIに格付けされ、更に桜花賞と同じ阪神競馬場で施行されることから栗東の有力馬が多く出走し、チューリップ賞やフラワーカップと並び桜花賞を占う重要な競走に位置付けされている。阪神での桜花賞トライアルということでチューリップ賞とよく比較されることがあるが、1990年代以降は桜花賞と全く同条件であるチューリップ賞をステップにした馬が桜花賞でも好走する例が多くなっている。
出走資格は、サラ系3歳(旧4歳)のJRA所属の牝馬の競走馬、地方所属の牝馬の競走馬(2頭まで)及び外国調教馬の牝馬(8頭まで)。上位3着まで入賞した競走馬には桜花賞の優先出走権が与えられる。
負担重量は馬齢で54kgである。

歴史

1967年 - 阪神競馬場の4歳(現3歳)牝馬の馬齢重量の芝1400mの桜花賞トライアルの重賞競走、阪神4歳牝馬特別として創設(創設当初の負担斤量は53kg)。報知新聞社から優勝杯の提供を受け、「報知杯桜花賞トライアル」の副題がつく(1974年まで)。
1971年 - 負担斤量を53kgから54kgに変更。
1972年 - 流行性の馬インフルエンザによる開催延期により京都競馬場の芝外回り1400mで施行。
1975年 - 名称を報知杯阪神4歳牝馬特別に変更。施行距離を芝1200mに変更。
1979年 - 施行距離を芝1400mに戻す。
1983年 - 名称を報知杯4歳牝馬特別に変更。
1984年 - グレード制施行によりGIIに格付け。
1991年 - 桜花賞の優先出走権取得条件が上位5頭から上位3頭の入賞馬に変更。阪神競馬場の改修工事により中京競馬場の芝1200mで施行。
1993年 - 岡部幸雄が騎手として史上初の連覇。
1994年 - 京都競馬場の改修工事による振替開催により中京競馬場の芝1200mで施行。
1995年 - 指定交流競走に指定され、地方馬は2頭まで出走可能となる。阪神競馬場の阪神・淡路大震災による復旧工事により京都競馬場の芝外回り1400mで施行。地方笠松所属のライデンリーダーが地方所属馬として史上初の優勝。
2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳牝馬」から「3歳牝馬」に変更。名称を現在の報知杯フィリーズレビューに変更。
2004年 - 混合競走に指定。安藤勝己が騎手として2人目の連覇。松元茂樹が調教師として史上初の連覇。
2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告により、重賞格付け表記をJpnIIに変更。
2010年 - 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は8頭まで出走可能となる。それに伴い、重賞格付け表記をGIIに戻す。
2011年 - 東日本大震災の影響により、開催日を3月13日から3月21日に延期し、「東北関東大震災被災地支援競馬」として実施、阪神スプリングジャンプと同日施行となる。
2012年 - 「東日本大震災被災地支援競馬」として実施。

過去20年歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主[要出典]
第29回 1995年3月19日 ライデンリーダー 牝3 1:21.8 安藤勝己 荒川友司 水野俊一
第30回 1996年3月10日 リトルオードリー 牝3 1:21.9 佐藤哲三 小林稔 名古屋友豊(株)
第31回 1997年3月9日 キョウエイマーチ 牝3 1:21.4 松永幹夫 野村彰彦 松岡正雄
第32回 1998年3月15日 マックスキャンドゥ 牝3 1:22.4 四位洋文 伊藤雄二 田所英子
第33回 1999年3月14日 フサイチエアデール 牝3 1:23.0 武豊 松田国英 関口房朗
第34回 2000年3月12日 サイコーキララ 牝3 1:23.0 石山繁 浜田光正 (株)中村 
第35回 2001年3月11日 ローズバド 牝3 1:21.7 小牧太 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第36回 2002年3月10日 サクセスビューティ 牝3 1:21.6 藤田伸二 山内研二 髙嶋哲
第37回 2003年3月16日 ヤマカツリリー 牝3 1:22.7 安藤勝己 松元茂樹 山田博康
第38回 2004年3月14日 ムーヴオブサンデー 牝3 1:21.3 安藤勝己 松元茂樹 (有)社台レースホース
第39回 2005年3月13日 ラインクラフト 牝3 1:21.2 福永祐一 瀬戸口勉 大澤繁昌
第40回 2006年3月12日 ダイワパッション 牝3 1:23.1 長谷川浩大 増沢末夫 大城敬三
第41回 2007年3月11日 アストンマーチャン 牝3 1:21.8 武豊 石坂正 戸佐眞弓
第42回 2008年3月16日 マイネレーツェル 牝3 1:22.5 池添謙一 五十嵐忠男 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第43回 2009年3月15日 ワンカラット 牝3 1:22.4 藤岡佑介 藤岡健一 青山洋一
第44回 2010年3月14日 日本の旗 サウンドバリアー 牝3 1:22.8 渡辺薫彦 安達昭夫 増田雄一
第45回 2011年3月21日 日本の旗 フレンチカクタス 牝3 1:22.3 北村宏司 大竹正博 (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
第46回 2012年3月11日 日本の旗 アイムユアーズ 牝3 1:22.8 N.ピンナ 手塚貴久 ユアストーリー
第47回 2013年3月10日 日本の旗 メイショウマンボ 牝3 1:22.1 川田将雅 飯田明弘 松本好雄
第48回 2014年3月16日 日本の旗 ベルカント 牝3 1:22.3 武豊 角田晃一 (株)ノースヒルズ


最終更新:2015年02月09日 17:49