日経賞(G2)


主催者

日本中央競馬会

競馬場

中山競馬場

創設

1953年6月28日

距離

芝2500m

格付け

GII

賞金

1着賞金6200万円、賞金総額1億2966万円

出走条件

サラブレッド系4歳以上(国際)(指定)

負担重量

グレード別定

日経賞(にっけいしょう)は、日本中央競馬会 (JRA) が中山競馬場の芝2500メートルで施行する中央競馬の重賞(GII)競走である。競走名は優勝杯を提供する日本経済新聞社の略称「日経」から冠名が取られている。
天皇賞(春)の重要な前哨戦の一つである。

概要

1953年6月に5歳(現4歳)以上の別定の重賞競走、日本経済賞(中山競馬場 芝3200m)として創設された。1979年からは日経賞に改称した。
1984年のグレード制施行によりGIIに格付けされ、施行時期を現在の3月下旬に変更になり、天皇賞(春)の前哨戦の位置付けとなった。美浦だけでなく適正距離を選び栗東からも有力馬が出走し、第32回に出走したモンテファストを初め、多くの出走馬が天皇賞(春)で優勝を果たした。
長らく日曜日の開催となっていたが、2001年に施行日をマーチステークスと交換し、高松宮記念前日に開催されるようになった。この結果、天皇賞(春)の前哨戦となるGII競走では唯一の土曜日施行となっている。
出走資格は、サラ系4歳(旧5歳)以上のJRA所属の競走馬、地方所属の競走馬(2頭まで)及び外国調教馬(8頭まで)。
1989年に混合競走に指定、外国産馬の出走が可能になった。1995年には指定交流競走に指定され、地方所属の競走馬も出走可能になり、2着までに入賞すると天皇賞(春)の出走権が与えられることになった。2002年からは国際競走に指定、外国からの競走馬も出走可能になっている。2007年以降は外国競走馬の出走枠が8に増えている。
負担重量は4歳は55kg(4月に施行される場合は56kg)、5歳以上は56kg、牝馬は2kg減を基本とし、更に以下の条件で斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く。
施行日当日から1年前の開催週以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は2kg増
施行日当日から1年前の開催週以降の牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増
施行日当日から1年前の開催週より過去のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増

歴史

1953年 - 中山競馬場の芝3200mの4歳(現3歳)以上の別定の重賞競走、日本経済賞として創設。
1956年 - 中山競馬場の改修工事により東京競馬場の芝3200mで施行。
1958年 - 施行距離を芝2600mに変更。
1964年 - 中山競馬場の改修工事により東京競馬場の芝2500mで施行。
1966年 - 中山競馬場の改修工事により東京競馬場の芝2600mで施行。松永光雄が調教師として史上初の連覇。
1967年 - 施行距離を現在の芝2500mに変更。
1971年 - 東京競馬場の芝2500mで施行[5]。
1972年 - 流行性の馬インフルエンザによる開催日程変更の影響で東京競馬場の芝2500mで施行。
1976年 - ホワイトフォンテンが史上初の連覇。高橋司が騎手として史上初の連覇。大久保勝之が調教師として2人目の連覇。
1979年 - 名称を日経賞に変更。福島競馬場の芝2400mで施行。
1981年 - 施行場を東京競馬場に変更。
1984年 - グレード制施行によりGIIに格付け。施行場を中山競馬場に戻す。
1988年 - 中山競馬場の改修工事により東京競馬場の芝2500mで施行。
1989年 - 混合競走に指定。
1995年 - 指定交流競走に指定され、地方馬は2頭まで出走可能となる。
1998年 - 重賞では馬連最高配当となる213,370円を記録。
2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「5歳以上」から「4歳以上」に変更。施行日をマーチステークスと交換。
2002年 - 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は4頭まで出走可能となる。
2006年 - 牝馬限定重賞競走優勝馬の負担重量を軽減。
2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大。
2009年 - 蛯名正義が騎手として2人目の連覇。
2011年 - 中山競馬場で3月26日施行予定が、東日本大震災の影響により開催中止となったため、4月2日に阪神競馬場の芝外回り2400mで順延施行。
2012年 - 基本負担重量を4歳56kg(4月に施行される場合は57kg)、5歳以上57kg(牝馬は2kg減)から4歳55kg(4月に施行される場合は56kg)、5歳以上56kg(牝馬は2kg減)に変更。
2014年 - この年から当競走の1着馬に天皇賞(春)への優先出走権が付与される。

過去20年歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第43回 1995年3月19日 インターライナー 牡4 2:41.0 横山典弘 柄崎孝 松岡正雄
第44回 1996年3月17日 ホッカイルソー 牡4 2:37.3 蛯名正義 田中清隆 (有)北海牧場
第45回 1997年3月23日 ローゼンカバリー 牡4 2:42.5 横山典弘 鈴木康弘 (有)社台レースホース
第46回 1998年3月29日 テンジンショウグン 牡8 2:34.4 江田照男 矢野照正 (株)テンジン
第47回 1999年3月28日 セイウンスカイ 牡4 2:35.3 横山典弘 保田一隆 西山牧場
第48回 2000年3月26日 レオリュウホウ 牡5 2:35.4 菊沢隆徳 杉浦宏昭 (株)レオ
第49回 2001年3月24日 メイショウドトウ 牡5 2:33.7 安田康彦 安田伊佐夫 松本好雄
第50回 2002年3月23日 アクティブバイオ 牡5 2:37.0 後藤浩輝 崎山博樹 バイオ(株)
第51回 2003年3月29日 イングランディーレ 牡4 2:31.3 小林淳一 清水美波 吉田千津
第52回 2004年3月27日 ウインジェネラーレ 牡4 2:32.8 蛯名正義 国枝栄 (株)ウイン
第53回 2005年3月26日 ユキノサンロイヤル 牡8 2:33.3 小野次郎 増沢末夫 井上基之
第54回 2006年3月25日 リンカーン 牡6 2:33.0 横山典弘 音無秀孝 近藤英子
第55回 2007年3月24日 ネヴァブション 牡4 2:31.8 北村宏司 伊藤正徳 (株)ティーエイチ
第56回 2008年3月29日 マツリダゴッホ 牡5 2:32.7 蛯名正義 国枝栄 高橋文枝
第57回 2009年3月28日 アルナスライン 牡5 2:31.2 蛯名正義 松元茂樹 (有)サンデーレーシング
第58回 2010年3月27日 マイネルキッツ 牡7 2:34.1 松岡正海 国枝栄 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第59回 2011年4月2日 トゥザグローリー 牡4 2:25.4 福永祐一 池江泰寿 (有)キャロットファーム
第60回 2012年3月24日 ネコパンチ 牡6 2:37.4 江田照男 星野忍 桐谷茂
第61回 2013年3月23日 フェノーメノ 牡4 2:32.0 蛯名正義 戸田博文 (有)サンデーレーシング
第62回 2014年3月29日 ウインバリアシオン 牡6 2:34.4 岩田康誠 松永昌博 (株)ウイン


最終更新:2015年02月09日 17:50