産経大阪杯(G2)


開催国

日本

主催者

日本中央競馬会

競馬場

阪神競馬場

創設

1957年3月17日

距離

芝2000m

格付け

GII

賞金

1着賞金6200万円

出走条件

サラブレッド系4歳以上(国際)(指定)

負担重量

グレード別定

大阪杯(おおさかはい)とは、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場の芝2000mで施行する中央競馬の重賞競走(GII)である。
産経新聞社が優勝杯を提供しており、正式名称は「産経大阪杯」と表記している。


概要

本競走は1956年に施行された阪神特別を前身とし、1957年に5歳(現4歳)以上のハンデキャップの重賞競走、大阪杯として創設、第1回は現在とは違い阪神競馬場の芝1800mで施行され、天皇賞(春)及び1960年からは宝塚記念へと繋がる競走として位置付けされた。
1964年からは産経新聞社から優勝杯を提供されたのを機に、サンケイ大阪杯[注 1]に名称を変更、1972年からは現在の芝2000mに変更し、1973年からは負担重量を別定に変更した。1981年からは施行時期を現在の3月末-4月上旬に変更、天皇賞(春)の前哨戦の1競走として施行されるようになった。
1984年からはグレード制施行によりGIIに格付け、更に混合競走に指定され外国産馬の出走が可能になり、1989年からは現在の産経大阪杯に名称を変更、1995年からは指定交流競走に指定され、地方所属の競走馬も2頭まで出走可能になり、2着までに入賞した地方競走馬には天皇賞(春)の出走権が与えられるようになった。2003年からは国際競走に指定、2004年からは国際セリ名簿基準委員会(ICSC)に国際グレードのGIIに格付けされた。
同じ阪神競馬場で施行する阪神大賞典や中山競馬場で施行する日経賞と並ぶ天皇賞(春)の重要な前哨戦に位置付けられている。更には施行距離が芝2000mということもあり天皇賞(春)の芝3200mの距離に適性がなく、安田記念や宝塚記念を目指す中距離を得意とする有力馬も出走してくる。特に近年はGI馬や、もしくはのちにGIタイトルを獲得する馬が多く出走する傾向が強くなってきており、GIレース並みのメンバーがそろうことが多くなってきている。
現在の優勝レイは紫色の地に金色文字であるが、本競走のレイのデザインは産経新聞社協賛による独特のものとなっている。
出走資格はサラ系4歳(旧5歳)以上のJRA所属の競走馬、地方所属の競走馬(2頭まで)及び外国調教馬(8頭まで)。
負担重量は56kg、牝馬2kg減を基本とし、更に以下の条件で斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く。
施行日当日から過去1年以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は2kg増
施行日当日から過去1年以降の牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増
施行日前日から過去1年以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増

歴史

1957年 - 阪神競馬場の芝1800mの5歳(現4歳)以上のハンデキャップの重賞競走、大阪杯として創設。
1960年 - 前年の9月1日から日本競馬の計時方式の変更に伴い、時計表示が1/5秒表示から1/10秒表示に変更。
1964年 - 名称をサンケイ大阪杯に変更。
1965年 - 施行距離を芝1850mに変更。
1966年 - 施行距離を芝1900mに変更。
1972年 - 施行距離を芝2000mに変更。
1973年 - 負担重量を「別定重量」に変更。
1984年 - グレード制施行によりGIIに格付け。混合競走に指定。
1989年 - 名称を現在の産経大阪杯に変更。
1991年 - 阪神競馬場の改修工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
1995年 - 指定交流競走に指定され、地方馬は2頭まで出走可能となる。阪神競馬場の阪神・淡路大震災の影響による復旧工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「5歳以上」から「4歳以上」に変更。
2003年 - 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は4頭まで出走可能となる。安藤勝己が騎手として史上初の3連覇。
2004年 - 国際セリ名簿基準委員会に国際GIIに指定。
2005年 - 外国調教馬の出走枠が8頭に拡大。サンライズペガサスが当競走で史上初となる2度目の優勝。
2006年 - 牝馬限定重賞競走優勝馬の負担重量を軽減。
2009年 - 関西主場においての最終レースの発走時刻を16時40分に設定したことに伴い、当競走は第11競走から第10競走に変更。
2011年 - 東日本大震災による番組変更に伴い、第11競走に変更して施行。ヒルノダムールが1:57.8のコースレコードで優勝。
2012年 - 基本負担重量を57kg(牝馬は2kg減)から56kg(牝馬は2kg減)に変更。
2014年 - この年から当競走の1着馬に天皇賞(春)への優先出走権が付与される。ファンファーレが生演奏で行われた。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1957年3月17日 ホマレイチ 牡4 1:50 4/5 大根田裕也 日迫清 工藤久子
第2回 1958年3月9日 カツラホマレ 牝4 1:52 2/5 大根田裕也 橋本正晴 牧市太郎
第3回 1959年3月8日 キヨスガタ 牡4 1:57 1/5 内藤繁春 日迫清 植中清
第4回 1960年3月6日 ウイルデイール 牡4 1:50.2 宇田明彦 星川泉士 浅野国次郎
第5回 1961年3月12日 コダマ 牡4 1:50.8 栗田勝 武田文吾 伊藤由五郎
第6回 1962年3月18日 スギヒメ 牝4 1:51.0 諏訪真 諏訪佐市 小杉咲枝
第7回 1963年3月17日 リユウゼツト 牡4 1:55.4 大石五十夫 元石正雄 田中彰治
第8回 1964年3月22日 テツノオー 牡4 1:54.2 大辻省二 尾形藤吉 永田玉枝
第9回 1965年3月21日 ヤングヒーロー 牡4 1:54.1 新井仁 福島角一 エッチ・ワイ
第10回 1966年3月20日 バリモスニセイ 牡5 1:56.4 諏訪真 諏訪佐市 小杉咲枝
第11回 1967年3月26日 リユウフアーロス 牡4 1:56.1 宮本悳 橋本正晴 三好諦三
第12回 1968年4月7日 ヤマピツト 牝4 1:56.6 池江泰郎 浅見国一 小林信夫
第13回 1969年4月6日 ダテホーライ 牡4 1:57.5 宇田明彦 星川泉士 伊達牧場
第14回 1970年3月29日 シュンサクオー 牡4 1:55.8 小野幸治 小林稔 岩佐俊策
第15回 1971年5月16日 ケイタカシ 牡6 1:54.7 池江泰郎 浅見国一 内田恵司
第16回 1972年3月5日 フイドール 牡4 2:06.6 武田博 武田文吾 小原菊枝
第17回 1973年3月11日 ニホンピロムーテー 牡5 2:02.5 武邦彦 服部正利 小林保
第18回 1974年3月10日 キヨノサカエ 牡4 2:07.8 福永洋一 武田文吾 植中清
第19回 1975年3月9日 スカイリーダ 牡5 2:00.9 高橋成忠 佐藤勇 武用安弘
第20回 1976年3月7日 ロングホーク 牡4 2:02.2 松田幸春 松田由太郎 中井長一
第21回 1977年3月13日 ゴールドイーグル 牡7 2:01.4 内田国夫 伊藤雄二 石坂達也
第22回 1978年3月12日 キングラナーク 牡5 2:03.5 岩元市三 布施正 小柴タマヲ
第23回 1979年3月11日 メトロジャンボ 牡4 2:04.1 目黒正徳 玉谷敬治 太田美津子
第24回 1980年3月9日 ハシクランツ 牡4 2:04.4 柴田光陽 内藤繁春 (株)シンザンクラブ
第25回 1981年4月4日 サンシードール 牡4 2:05.5 栗田伸一 武田文吾 小原菊枝
第26回 1982年4月4日 サンエイソロン 牡4 2:03.6 小島太 古山良司 伊藤惣一
第27回 1983年4月3日 ヒカリデユール 牡6 2:03.3 河内洋 須貝彦三 橋本善吉
第28回 1984年4月1日 カツラギエース 牡4 2:00.6 西浦勝一 土門一美 野出一三
第29回 1985年3月31日 ステートジャガー 牡4 2:01.4 田原成貴 中村好夫 (株)ホースメン
第30回 1986年3月30日 サクラユタカオー 牡4 2:01.6 小島太 境勝太郎 (株)さくらコマース
第31回 1987年4月5日 ニシノライデン 牡6 2:01.0 田原成貴 伊藤修司 西山正行
第32回 1988年4月3日 フレッシュボイス 牡5 2:01.7 武豊 境直行 円城和男
第33回 1989年4月2日 ヤエノムテキ 牡4 2:01.4 西浦勝一 荻野光男 (有)富士
第34回 1990年4月1日 スーパークリーク 牡5 2:02.9 武豊 伊藤修司 木倉誠
第35回 1991年3月31日 ホワイトストーン 牡4 2:01.5 田面木博公 高松邦男 安藤博
第36回 1992年4月5日 トウカイテイオー 牡4 2:06.3 岡部幸雄 松元省一 内村正則
第37回 1993年4月4日 メジロマックイーン 牡6 2:03.3 武豊 池江泰郎メジロ商事(株)
第38回 1994年4月3日 ネーハイシーザー 牡4 2:01.2 塩村克己 布施正 (株)大丸企業
第39回 1995年4月2日 インターマイウェイ 牡5 1:59.3 松永幹夫 中村均 松岡留枝
第40回 1996年3月31日 タイキブリザード 牡5 2:00.7 岡部幸雄 藤沢和雄 (有)大樹ファーム
第41回 1997年3月30日 マーベラスサンデー 牡5 2:02.0 武豊 大沢真 笹原貞生
第42回 1998年4月5日 エアグルーヴ 牝5 2:01.3 武豊 伊藤雄二 (株)ラッキーフィールド
第43回 1999年4月4日 サイレントハンター 牡6 1:59.9 吉田豊 大久保洋吉 臼田浩義
第44回 2000年4月2日 メイショウオウドウ 牡5 2:00.8 飯田祐史 飯田明弘 松本好雄
第45回 2001年4月1日 トーホウドリーム 牡4 1:58.4 安藤勝己 田島良保 東豊物産(株)
第46回 2002年3月31日 サンライズペガサス 牡4 1:59.1 安藤勝己 石坂正 (株)松岡
第47回 2003年4月6日 タガノマイバッハ 牡4 1:59.1 安藤勝己 松田博資 八木良司
第48回 2004年4月4日 ネオユニヴァース 牡4 1:59.6 M.デムーロ 瀬戸口勉 (有)社台レースホース
第49回 2005年4月3日 サンライズペガサス 牡7 1:59.0 幸英明 石坂正 松岡隆雄
第50回 2006年4月2日 カンパニー 牡5 2:04.5 福永祐一 音無秀孝 近藤英子
第51回 2007年4月1日 メイショウサムソン 牡4 2:01.4 石橋守 高橋成忠 松本好雄
第52回 2008年4月6日 ダイワスカーレット 牝4 1:58.7 安藤勝己 松田国英 大城敬三
第53回 2009年4月5日 ドリームジャーニー 牡5 1:59.7 池添謙一 池江泰寿 サンデーレーシング
第54回 2010年4月4日 テイエムアンコール 牡6 1:59.5 浜中俊 柴田政見 竹園正繼
第55回 2011年4月3日 ヒルノダムール 牡4 1:57.8 藤田伸二 昆貢 蛭川正文
第56回 2012年4月1日 ショウナンマイティ 牡4 2:05.5 浜中俊 梅田智之 国本哲秀
第57回 2013年3月31日 オルフェーヴル 牡5 1:59.0 池添謙一 池江泰寿 サンデーレーシング
第58回 2014年4月6日 キズナ 牡4 2:00.3 武豊 佐々木晶三 前田晋二


最終更新:2015年02月09日 17:52