「武器」とその「主」には1~50の無作為数字が当てられている。「主」も「武器」も同番号以外の者とは組めないし、使用できない。
先天的に武器に変身できる。種類は数百におよぶ。
珍しい武器、強力な武器は人身売買などの犯罪行為に巻き込まれることも多く、「武器」は自身の数字を隠していることが多い。
訓練しだいでは身体の一部を武器に変えるなどして、一人でも自身の力を使えるものもいるが、「主」を得た場合とではやはり雲泥の差がある。それほど「武器」にとって「主」は重要な存在であり、依存するものも少なくない。
ダイセン及び周辺の都市国家では”魔法”は遠い昔に滅び、空想の産物とされる。それでも「あった」とされるのは魔法特性を持つ武器がいるためである。
杖・マント・鏡・巻物などは持っている場合が多い。ただし一人の武器が持つ魔法は1種だけで。強力であれば制限やペナルティがついたりもする。
魔法特性を持つ武器たちは、前述の珍しい武器にあたり、犯罪行為に巻き込まれることが多い。
そのため自衛のため自身の魔法を使いこなすなどして、自立している者もいる。そうなるともはや主を不要とし生涯組まないものいる。
当然だが、人間不信の者も多い。
「主」は「武器」を操る資格を持ち、彼らのスキルを最も活かせる人間だが、それ以外はきわめて凡庸で、普通の人間と何ら変わらない。
主は「表」「裏」の二種の属性のどちらかを持ち、この属性により武器のスキルに大きな変化がある。そのため武器は慎重に主を選ばなくてはならない(とはいえ、武器・主固有の契約などは存在しないので、恋人を変えるようにとっかえひっかえしてる奴もいる)。
属性にかんしてはいまだ解明されていない点も多い。
スキルは通俗的に
「表」・・・陽的。攻撃・魔法は大味になり、精密行動は難しいが、広範囲にダメージを与えられる。
「裏」・・・陰的。精密行動向き。強度においては表に劣る。魔法の場合は呪詛が多く、あとに残るものが多い。
とされる。あくまでイメージによる俗説なので、大量の例外がある。(**下部に脚注あり)
武器と主を結びつける1~50の数字。
数字は保険課のアガテ検査(血液検査の一種)によっていつでも調べることができるが、有料だったり身分証明が必要だったりするので、スラムの住人は知らないものも多い。
まれに生まれつき数字が身体に浮き出ている者もいる。
数字が先天的なもので変えようがないのに対し、属性は後天的で変化することもある。これもアガテ検査で算出できるが、変化するものだけに精密さに欠け、まれにどちらとも判断できないことがある。
武器と主は普通に結婚できるし、子供もできる。ただし武器からナンバーレスが生まれることもあるし、主から武器が生まれることもあるし、ナンバーレスから武器が生まれることもある。
別の生き物というより、人間の中の体質の違いというかんじ。
まれに武器を嫌うブルジョア家系なども存在するが、それでも生まれないわけはない。現在の技術では、産前検診では武器か主か番号なしかわからない。
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**「表」「裏」の設定は、診断メーカーでは「光」「闇」とされてるもののことです。あくまで呼称ですんで、別の呼び方でも、光闇でもかまいません。