嗚呼、生命とはなんと愚かなのでしょう。
肉を食べるために牛を殺し、
米を食べるために土地を拓き自然を殺し、
卵を食べるためにまだ誕生すらしていない雛を殺す。
嗚呼、生命とはなんと愚かなのでしょう。
そう、そんなことはする必要は無かった。
空腹などという己の些細な欲のために、
生物を殺すなどという残虐極まりない行いをする必要は全くなかったのです。
初めから、こうあるべきだった。
初めから、世界が死んでいれば良かった。
今、この世界に空腹などという瑣末な欲はございません。
あるのは「退屈」という名の感情と、それを埋めるための遊戯のみ。
永い後日談のネクロニカ『コープスの餌』
命を刈るなどという愚行は犯しません。
それは生者のやることです。
私はネクロマンサー。
死者を使って死者を作る死の王。
生の途絶えたこの世界で、
どうして生者の真似事などをする必要があるのでしょう。
解説
狂気判定を増やし、ただでさえ精神ダメージの大きい
ネクロニカをさらに重いものにしたかったシナリオ。
元の世界で命を奪うことに強い抵抗のあった者(動物愛護を
謳っているような面倒な人)が、ネクロマンサーに目覚めます。
「死者ならば何の抵抗もない」そう感じたネクロマンサーは、
日々の退屈を紛らわすために、死者を利用して様々な「モノ」を
作り出します。PCもそんな「モノ」の一つです。
死者を扱う快楽に溺れ、抵抗のある生命に嫌悪感を抱くように
なったネクロマンサーは、当てつけのようにPCたちに生前の記憶、
それも辛い記憶を中心に思い出させていきます。
PCたちは微かに抱いていた過去の記憶という名の希望に絶望し、
狂気判定を行うことになるでしょう。(実際にするかどうかはNCしだいですが)
しかし、バトルパートではしっかり戦えるよう、対話判定の機会も
多めに用意しておく必要があると思います。
最終更新:2015年12月18日 05:37