【りゅうたま】王都にて by風船花

海を渡り,初見の国を,硬く灰色の道を歩き続ける旅人たち。
彼らの目的地はただ1つ,この国の王都である。

気が付けば足元の道の色が土の色に変わり,目の前には街があった。
地図を見る限り,これは王都のようである。

王都に入った一同。この街は機械の類はオートで動き,しかし街は黄土の一色で
覆われ,人々は嘔吐を繰り返していた。噂で聞いたが,どうやらこの街そのものが
「おうとの呪い」にかかっているそうである。

懐疑的な王とその側近の者たちはこの「おうとの呪い」を撒き散らした元凶の討伐を,
その強さを認めた者に命じていた。彼らの所見では,この呪いは1ヶ月ほど前の悪夢に
由来するのではないかとのことであり,その悪夢の中にいた悪魔を倒すことが呪いを
解くカギであろうとのことである。側近たちの会議でもその悪魔のことについて
書見した者が具体的な生態を調べたり,悪魔を倒す者の募集方法についての話題で
時間が尽きるほどである。

…さて,この初見の地で,王とその側近の者たちからすれば初見の旅人たち。
この呪いの事態を見過ごすわけがなく,気が付けば彼らは出会い,会議をしていた……


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最終更新:2015年01月05日 01:18