【SW2.0】臭気の奥 byフロー

とある冒険者の店にある依頼が貼り出された。内容はなんてことのないアンデッド退治、のはずなのだがその依頼を受けた冒険者がことごとく真っ青な顔で逃げ帰ってくるのだ。曰く、あんなおぞましいものは見たことが無い。曰く、あれを相手にして正気でいられる者はいない。曰く、あれと対峙していれば頭がぐちゃぐちゃになりそうになる。
幾人もが挑んだはずなのにまともな助言になるものも得られず、だが誰一人として死体で帰ってくるものもいない。不可解極まりないこの依頼を早く片付けてくれと今日も店主は冒険者たちに頼み込む。

ただ一人意識がはっきりしたまま帰って来た男は語る。「初見でアレを見て吐かずにいられたら大したもんよ……。吐くってのはもちろん嘔吐だぜ?ゲロだゲロ。その上でありゃ……なんだ、なんていえばいいんだ……会議?そう、会議っていうのが一番近ぇかもしれねえな。アレの……あいつらの会議に耐えられるか……うっ、やべ、思い出しただけで吐き気が……。すまん、話はまた今度だ!」そう言った男は最後、真っ青な顔で店の裏に行って以降、帰ってくることは無かった。オロロロと聞きたくない音が聞こえてきたのはきっと気のせいだと思いたい。


以下GM専用情報(反転)
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魔物データ
分類:幻獣
エネミーレベル:8
名称:オート(変更可。GMのセンスで変えるよろし)
知能:人間並み 知覚:五感(暗視) 反応:腹具合による 言語:交易共通語、汎用蛮族語、魔法文明語 生息地:森、洞窟、山岳
知名度/弱点値:14/18 弱点:物理ダメージ+2点 先制値:14 移動速度:20
生命抵抗力:11(18) 精神抵抗力:11(19)
攻撃方法:腕 命中力:12(19) 打撃点:2d+7 回避力:9(16) 防護点:5 HP:61 MP:32

特殊能力
○粘液の覆い
打撃武器に受けるダメージに対しては防護点が5点高いものとして扱う

○毒、病気無効

▽吐き気の誘引/11(18)/精神抵抗力/消滅
この魔物を見たキャラクターは、毎回自身の手番の開始時に精神抵抗力判定を行わなければなりません。失敗したら吐き気を催したものとして、次の自身の手番開始時まで全ての行為判定に-2のペナルティ修正を受けます。この効果は精神効果属性(弱)として扱います。また、この能力を持つ魔物が複数いた場合の魔物側からの行為判定は1回に一括されます。実際に吐くかどうかはPLの自由です

▽むせ返る臭気/11(18)/生命抵抗力/消滅
この魔物の攻撃が命中した時、この魔物が存在する乱戦エリア内のキャラクターは生命抵抗力判定を行う。抵抗に失敗したキャラクターは「1d」点の病気属性魔法ダメージを与える

☑全力攻撃
打撃点を+4点します。同時に自身の回避力判定に-2のペナルティ修正を受ける

▽耐えきれぬ記憶
この魔物による攻撃で気絶したキャラクターは、この魔物に関する記憶があやふやになる


戦利品
自動 粘つく粘液(150G/赤A)
2~5 なし
6~9 吐き気を催す臭液(500G/赤A)
10~12 無臭の透液(1200G/赤S)
13~ 青碧の潔晶(3000G/赤金S)



解説:生き物の吐瀉物を主食にする幻獣。猫背で寸胴の人型のような体形に、腐臭のする粘液が常に身体を覆っている。消化器が弱く、ある程度分解されたものしか摂取できないため他種の生物を襲い、吐き気を催わせて吐瀉物を摂取している。吐瀉物の中でもよりよい味を求める傾向があり、人族を襲うことが多い。数体で群れることも多く、その際は吐瀉物を食べながらグルメ談義を始め、その光景は異様の一言だとか。オートだけでは食物の確保ができないため、獲物を殺してしまうことは滅多にない。オートによりもたらされた吐き気で嘔吐すると身体に悪いものも一緒に吐きだされるため、短期的に連続で行われない限り有益でもあるとされている

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以下原因・理由(反転)
依頼内容自体は「森or洞窟(あるいはそこに住まう動物)からすさまじい腐臭がして立ち入れない。恐らくアンデッドが巣食っているのだろうから退治してほしい」など。恐らく、という部分を強調しておき、アンデッドであるとは限らないことをできれば提示しておいた方がPLの混乱を生まないために望ましい。


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最終更新:2015年01月05日 02:45