【指定なし】シノビガミ討伐作戦 by風船花

システム指定なし(ファンタジー系ならだいたいOKです。後にシナリオ構築のヒントを示します。)

※注意:このシナリオフックは,第14回「安価で伝説のシナリオ作ろうず!」と15/01/31開催「深夜のTRPGクラスタ創作60分一本勝負」の双方を用いて作成しています。厳密には60分の作業時間が定められていますが,それより短時間で創作を完了させた旨をここで明記しておきます。
※なお,この回の創作60分一本勝負のお題は
「シノビガミ」「約束をしよう」「目指すはハッピーエンド」「何度でも」「雫」
でした。

霊樹の雫。高品質なポーションの作成には欠かせない素材である。
薬師見習いのロヴェルはニート師匠チコに言われ,霊樹の雫の採取をしていた。
その帰り道。何者かにこの雫を盗み取られてしまう。

この街には有名な盗賊が一人いる。その盗賊は人目を忍んだ盗みのプロであり,
それ故に街ではこう言われていた―「シノビガミ」と。
彼の犯行と思しき事件は雑誌や本などで仕切に取り上げられ,
彼の異名は街の誰もが知るところである。この犯行も彼の仕業であろう。

さて,あなた達冒険者たちにも,盗まれた金品を取り返す依頼が絶えず回ってくる。
冒険者はみな,この依頼に頭を抱え,何度も挑み,そして何度も失敗を繰り返してきた。
何度も何度も,彼に挑んでは負け続けていた。

しかし,高品質なポーションが作れなくなってしまうとなると,彼を見す見す逃すわけにはいかない。
予約していたポーションも作れなくなるなど,冒険者にも大きな被害が及ぶのだから。

―ロヴェル,約束をしよう。たとえダメでも,何度でも,何度でも挑んでやる。
 目指すはハッピーエンド,混沌の先にある明るい未来,ただそれだけなのだから。


シナリオ構築のヒント
○「シノビガミ」はなぜこのような犯行を繰り返しているのでしょう?この理由によって,シナリオの方針が定まってきます。
 たとえば「人類の活動を阻害する」などなら純粋な敵になりますし,「それが悪とは知らなかった」となると相手を倒すのか,この行為が悪であることを伝えるかPCに選択を迫ることになります。これとは対照的に,「こうでもしないとその者にとって大切な者が死んでしまう」とすると,大きな葛藤がPCたちを襲うことでしょう。その葛藤の中であり得る最善の解決策を探ることがそのシナリオの主眼となります。

○「シノビガミ」の正体は何でしょう?この正体によって,使うシステムや舞台がおおよそ定まってきます。
 たとえば「妖魔」としたらARA2E,「ジャーム」としたらDX3rd,「異形あるいは伽藍」としたらモノトーンミュージアム,などなどです。場合によっては,「神話生物」としてCoCの利用も考えられます。ただし,CoCはこのシナリオフックにはあまり適さないことでしょう。なぜなら,このシナリオフックから容易に考えられるPCたちの最終目的は「シノビガミの討伐」なのですから。
 注意しなければならないこととして、先ほど考えた犯行の理由とは矛盾するような正体を設定しないようにしましょう。たとえば,「こうでもしないと大切な人が死んでしまう」から犯行を行う「死神」というのは根本から矛盾していますよね。尤も,このような場合には「その死神がその人を死なせないための理由」が適切に設定されれば問題はなくなりますが,非常に難しいです。

○「シノビガミ」は本当に1人(1体)だけなのでしょうか?
 このシナリオフックを読む限りでは,「シノビガミ」と呼ばれる者は1体だけのように見受けられます。しかし,それは本当のことでしょうか?誰もその正体を見ていないのに。
 ボス戦の難易度を調節する,あるいは道中の脅威を調節するなどの観点から,この点についても考えておく必要があるでしょう。


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最終更新:2015年02月13日 12:34