【MM】混沌祓いし追儺式 by風船花

季節は年末,追儺式が行われるとき。
ある者は行く年の辛苦を忘れるため,またある者は来る年の平穏を願うため,
儀式の仕来りに則って魔を祓う。

勿論,この追儺式は紡ぎ手たちにとっても重要な日だ。なんといっても,
この日の逢魔が時を超えて式が始まると,その最中に伽藍が跳梁跋扈せぬよう
陰乍らこの儀を支える必要があるためである。

さて,この式には外に出ず,働かぬ者,通称ニートも挙って参加する。
あるニートが1冊の本を携えて式に臨んだ。

式も佳境に差し掛かった頃。彼の本が独りでに開き出し,彼は呟いてしまう。

―鬼は祓えず,世界は混沌に包まれるのでした。めでたし,めでたし。

そう,歪んだ御標を。

モノトーンミュージアムRPG「混沌祓いし追儺式」
―かくして,物語は紡がれる。


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最終更新:2015年02月08日 21:11