【艦これRPG】海色 by風船花

艦娘。深海棲艦と互角に戦いあえる唯一の戦闘能力を身につけた,か弱い少女。
そんな艦娘も人間である。駆逐艦たちは器楽を楽しみ,那珂はその演奏にのって
歌を歌い,突如としてコンサート開場が出来上がることは日常茶飯事である。

第30駆逐隊,睦月・如月・弥生・望月の面々は木琴や鉄琴を担当している。

そんな少女たちは,無情にも艦娘である。戦いの中に身を投じ,戦いの中で海に沈む。
つい先日にも,如月が戦いの中で轟沈してしまった。

第30駆逐隊の面々は彼女のことを思い出す度,気が狂ったかと思える程に涙を流し,
ついに演奏もままならなくなってしまった。
きっと楽器と共にいたら,彼女のことを思い出してしまいかねない。
辛く,受け止めがたい現実。それが彼女らにのしかかる。

一日でも早く,彼女たちに笑顔を取り戻したい。そのためにはどうすれば…?
如月,あるいはその変わりになる子を探すため,君たちは抜錨するのであった。

たとえ――
世界の全てが海色に溶けても,
きっと, 貴方の声がする。
「大丈夫,還ろう」って。でも……


シナリオ構築のヒント
○最終目的は何でしょう?
 このフック上では,「如月,あるいはその変わりになる子を探す」というものですが,それは具体的に何でしょうか。
史実なども鑑みて,次の3択が思い浮かびます。
①轟沈した如月を助け出す
②別の如月との邂逅
③卯月との邂逅

○そこに現れる困難は?
 上の3択のそれぞれで,どのような困難があるでしょうか。
 ①の場合,如月を助け出せるのかどうか,というところに問題が出てきます。望むなら,決戦フェイズで駆逐イ級改などの敵を1隻出し,それを轟沈・勝利することで如月が元に戻ってくる,としてもよいでしょう。
 ②の場合,この如月と睦月たちを会わせたところで,心の傷が元に戻るのか,という問題が生じます。もしかしたら違和感すら覚えてしまうかもしれません。
 ③について,先に史実を解説しておきましょう。元来,第30駆逐隊は睦月・如月・弥生・卯月の4隻で構成されていました。しかし,1940年11月15日,卯月を第23駆逐隊に転出し,第23駆逐隊から望月を編入しました。(第1次第30駆逐隊)
編入後の第30駆逐隊は1941年12月11日にウェーク島攻略作編に参加,これにより如月が戦没します。そして,1942年5月25日に,第23駆逐隊の解隊に伴い,この穴を埋めるために卯月が第30駆逐隊に編入されます。(第2次第30駆逐隊)
 これを最終目標にする場合,第1次から第2次への変化,という形でシナリオの中核が組まれることでしょう。卯月も数々の悲劇をその目にしてきた駆逐艦。それでも気さくに振る舞うさまを見て,彼女たちも悲劇を乗り越えることでしょう。しかし,卯月とはどこで出会えるのでしょうか?決戦フェイズでの艦隊戦に勝利することで邂逅できるとして良いことと思われます。


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最終更新:2015年02月18日 02:10