【COC】さんま by薄塩


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システム:クトゥルフ
シナリオ名:「さんま」

とある博物館で展示会が行われた。
日本刀の展示会だ。
近年、刀女子と呼ばれる女性が増えているため行われた展示会だろう。
効果はてきめん。その集客率は普段の10倍。
これには館長も苦笑い。これがオタクだ。刀○ぶ万歳。

だが、その数ある展示品の中で異彩を放つものがあった。
妖刀秋刀魚。冗談みたいな名前だが、その威容は見るものを圧倒した。

江戸時代初期に打たれた打刀である。
反りが大きくその刃紋はまるで焼け爛れたような乱れ波紋だ。鎬から刃、刃先までがさらに反れている。
切ることに長けた日本刀をさらに刃が抜けやすいに作られている。

魅入られるようにその刀を見ていたあなただが、いつしか自分の意識が遠のいていることに気が付く。
景色が走馬灯のように流れていく。
様々な出来事が映像のように流れていき、あたかも自分が体験したかのような気になってくる。

長い長い、気の遠くなるような長いムービーを見せられ、気が付けば土の地面に座っていた。
後ろ手に縛られ押さえつけられている。
自分が目にすることが出来るのは穴の空いた地面だけ。
次の瞬間―――。
ゴロンと、穴に落ちていく自分の意識。穴の中で転がり光に目をやればそこには首のない体躯。
そしてシーンが移る。

次のシーンは一心不乱に鉄に槌を振る場面だ。
刀を打っているのだろう。
だがそこでありえない光景を目にする。
自分の腕を切り落とし、骨を抜いて玉鋼に溶かし込んでいく己の姿。
狂気に取り憑かれたその姿を見ながらまた、シーンが移る。

いったいいつになれば、どれだけ死ねば。
この久遠の夢から抜け出すことができるのか―――。