-さあ,可愛い可愛い女神様,天使様,終わった世界へようこそいらっしゃいました。
君たちが目覚めた場所は,不気味な廃工場。
鉄のスクラップが高く積み上がり,生産ラインも止まっている。
機械も埃を被っており,壁は今にも崩れそうであった。
それはもはや,人類の存在を否定しているようであった。
-皆様がより可愛く見えるよう,素敵な世界をご用意いたしましたよ。
工場から一歩,外へ出る。
するとそこには,色とりどりの花が咲いていた。
真っ赤な薔薇,黄色い花と葉の緑が鮮やかな菖蒲,薄紫の杜若。
-でも皆様,覚えていらっしゃいますか?
綺麗な薔薇には棘がある。
その風景に,君たちは"何か"を思い出す。
思い出したくない,何かを。
花と愛人に纏わる,何かを。
-愛しの女神様,天使様。早くこちらにおいでになってください。
おいしいおいしいお茶菓子を,ご用意していますよ。
永い後日談のネクロニカ「愛しの女神様」
-皆様なら,"門番"も容易く倒せますよね?
そうでなくても,足掻く皆様もきっと可愛いことでしょう。
最終更新:2015年07月02日 23:00