ダブルクロス3rd「強さの果て、辿り着く先」
【内容】
オーヴァードの存在を知り、人の身で彼らを越えようとした男、『ゾロ』の物語です。
かつて剣豪と呼ばれた彼は、しかし自分の限界をたやすく突破する存在を知り、
それを超えるために禁断の力、『瑠璃色に染まった賢者の石』に手を伸ばします。
PCたちは強さのために人間すら捨てた彼を殺すという内容です。後味最悪です。
【解説】
今回のシナリオは元々普通の人間だったとある剣豪が力を求め、
求めすぎて化け物となったという物です。
後味の悪さはトップレベルなので、PLの人選は気合を入れて行いましょう。
どうあがいても絶望レベルのクトゥルフが好きな人がおすすめかもです。
また、PC1はカタナを使うオーヴァードだといいでしょう。
オープニングでは既に化け物となっているか、それともまだ人間かで『ゾロ』の印象が変わります。
PLがTRPGをやっている人間である以上、大なり小なり強さへのあこがれがあるはずです。
悲しい結末にむけての下地作りに励みましょう。
道中は暴走を開始する彼のことを調べる内容になります。
もう戻れないことを強調するために辻斬りや支部への攻撃を行わせるといいでしょう。
明確な敵であること、もう救えないことをしっかりと印象づけましょう。
クライマックスは一つの修羅とかした『ゾロ』との直接対決です。
設定上一人かつたいしたエフェクトをもたせることが出来ないのが悩みです。
そのため公式のキャラクターを参考にして技能に大幅に経験点を振りましょう。白兵25とかロマンです。
エンディングは順当に各PCのその後でいいでしょう。
それぞれの『ゾロ』の行いに対する答えを聞いてみるのもいいかもしれません。
もし、あなたがより救いを求めたくないのであれば、
ヒロインを『ゾロ』の娘や弟子にすると良いでしょう。
彼女に真実を教えるか否か、それはPCの手に委ねましょう。
【登場人物】
『ゾロ』
仮称ではありますが、彼こそが事件の首謀者です。
何処までも人を捨てた強さを求める彼が、人であることを捨てていないPCに撃破される。
何処までもそれだけの簡単な、そして救いのない物語です。
【PCハンドアウト】
PC1 ロイス:『ゾロ』 推奨感情:P尊敬/N憐憫 推奨カヴァー:高校生
彼は言った。「人は何処までも強くなれる。俺はそう信じている。」しかし彼は君の本当の力を知り絶望した。そして君の前からいなくなった。
PC2 ロイス:『人斬り』 推奨感情:P感服/N脅威 推奨カバー:刑事
最近この街で頻発する殺人事件。被害者はいずれも達人の領域に踏み込んだ人間のものだ。君は『人斬り』の捜査を開始した。
PC3 ロイス:霧谷雄吾 推奨感情:P誠意/N不安 推奨カバー:UGN支部長
彼から連絡が入った。「研究室からまだ未解析の賢者の石が盗まれました。」犯人はこの街にいる可能性が高いらしい。
PC4 ロイス:被害者 推奨感情:P遺志/N不快感 推奨カバー:無し
彼女を切り捨てた理由はわからない。ただ彼女は殺されるような罪は犯していない。君は決意を込めて立ち上がった。
PC5 ロイス:タイガーアイ 推奨感情:P好奇心/N脅威
人間の心を観察するその宝石は自らの欲求を満たした。次は彼の体に埋め込まれた賢者の石を君が貰い受ける番だ。
【キーワード】
ゾロ→ボスのモデルがワンピースのロロノア・ゾロとなっています。キャラチップも彼を使うといいでしょう。
瑠璃色→賢者の石(レネゲイドクリスタル)を瑠璃色に染めてみました。本来は赤い色しているその石が、逆の青い色をしているということは・・・?
限界→人間の限界。人間には辿りつけないもの。それはある意味救いだったのでしょう。・・・普通の人にとっては。
鎖骨→埋め込まれた賢者の石の場所は鎖骨に設定すればいいでしょう。それ以外でこのシナリオで使う方法はなさそうです。
最終更新:2015年12月04日 02:09