関係者の発言

2014年5月「戦国BASARA Judge End」メディア向け記者会見

小林:(前略)前回のアニメはオリジナル設定で、伊達政宗が豊臣秀吉を倒して、石田三成が恨むのは伊達政宗というものでした。
ですが今回は、従来の石田VS徳川の展開をやっていきたいので『戦国BASARA Judge End』は『戦国BASARA 3』を踏襲しています。

 その中で伊達政宗と真田幸村という二人の武将を描いています。前作と同様に私と山本がガッツリと監修をしていて{ファンのかたを
楽しませるのはもちろん}、『戦国BASARA』を知っているけどよくわからないというかたが、アニメを通して『戦国BASARA』を知っていた
だけたらなと思っています。

ちなみに、「Judge End」とはどういった意味なのでしょうか?

小林:英語的にはかなりおかしい「Judge End」なんですけど(笑)、正しくは「End of Judgement」です。ですが、長くて言いにくいので、『戦国BASARA』らしく「Judge End」にしました。
意味としては、まだ発表していない武将も含めて、この4人を中心としたキャラクターたちの決着や審判が下されていくためこのタイトルをつけました。オリジナルのストーリーで武将たちが「Judge End」を迎えていくと思っていただけるといいと思います。「End」というと寂しいイメージがありますが、悲しいことばかりじゃないので、前向きな「Judge End」になると思います。

http://www.animate.tv/news/details.php?id=1401262724「戦国BASARA Judge End」記者会見レポより引用)

とゲーム一作目から関わる小林プロデューサーは語っているが実際はどうだったのか。

  • 全体として着物の意匠が簡略化されている。
  • シーンがぶつ切りである
  • ナレーションはゲームでは渡辺英雄だったが、JEは斎賀みつきへ変更。
  • キャラクターの象徴的な台詞の変更
「斬滅する許可を」→「惨殺する許可を」等
  • その他細かい台詞の言い回しが異なる



2014年9月下旬発行「BASARA CLUB Press Vol.3」佐野隆史監督インタビュー
関ヶ原へ至る“過程“を濃く描きたいと思いました。

「戦国BASARA」の第一印象はいかがでしたか?
 今回のお話を頂いてから、バサラの世界を少しずつでも知るためにゲームをプレイしたり、舞台を観劇したりしてきましたが、とにかく個性的なキャラクターが特徴的で、設定も世界観もド派手だなと思いました。英語を喋る武将はいるし、ロボット(!?)はいるし、それが一同に会するわけですから、もうほんとに「何でもアリ!」という感じでしたね

戦国時代に対しては、どのようなイメージをお持ちでしたか?
 「時は戦国、群雄割拠の時代。数多の武将たちが天下を目指してしのぎを削っていた」という、今回の「Judge End」で使われたナレーションの台詞が、戦国のイメージそのものだと思います。バサラで描かれる世界観はどれも突飛で、個性的な武将もたくさん登場しますが、天下統一に向けて抱くそれぞれの想いには共通するものがあるのではないかと思いました。

打ち合わせで印象深かったことを教えてください。
 シナリオの打ち合わせで皆さんと顔を合わせた時、シリーズ構成の高橋ナツコさんや脚本家の渡邊大輔さんがとても作品に詳しく、カプコンの小林さん、山本さんと、いきなりバサラトーク全開でビックリしました。

心強いですね!
 監督としては、そうですね。初心者としては、置いてかれっぱなしで、ついて行くのが大変だったんですよ(笑)。

監督は、「Judge End」というタイトルをどのように受け取られたのでしょう?
 今回のアニメでは「関ヶ原」という、物事が決する終着点が明確になっています。タイトルもその結論の意味合いが強いので、“結論”ではなく、そこに至るまでの“過程”を濃く描きたいな、と。特に、政宗、幸村、家康、三成の四人の心の動きを、言葉や行動で見せられるようにしたいと考えましたね。

では、その四人を描く上でポイントとなったことを教えて下さい。
 政宗は「自信家」、幸村は「熱血漢」、家康は「好青年」、三成は「純粋」というイメージを抱いたのですが、それを際立たせるため、如何に裏側を表現するかがポイントになりました。すなわち、自信を失った政宗、道を見失った幸村、心に闇を抱える家康、純粋故に脆い三成です。

四人が関ヶ原へ思いを向けることになる第八話までのエピソードで、特に力を入れた場面について教えて下さい。
 家康と三成の演説のシーンです。第八話では、関ヶ原の戦を前に、家康と三成がその想いを語ります。それは、今まで誰にも言った事のない心の内で、二人のありのままの想いが言葉になっています。もちろん、このシリーズオリジナルの試みですので、シナリオでも絵コンテでも、音響でも一番魅せたいと思って製作に臨んだシーンでした。
(城の石垣を背に平地で演説する家康のキャプチャ)
(天守から城下に向けて演説する三成のキャプチャ)

他に、監督が個人的に注目して欲しい武将は?
 毛利と長宗我部や天海と孫市たち、カギを探す黒田たちなどなど、戦場で注目してほしい武将はたくさんいますが、敢えて挙げるとしたら、大友宗麟ですかね。関ヶ原の戦いの混乱の中でも異彩を放っている、ある意味、自分の目的を完遂したと言っても過言ではないキャラクターですからね。

オープニング、エンディングでこだわったことは?
 オープニングテーマがカッコイイので、それに合わせて、テンポよく展開させることだけを意識しました。登場キャラクターが多い作品なので、オープニングに全て出すのは難しかったのですが、かすがや鶴姫といった、バサラでは貴重な女性キャラが引きになればと思って登場させました。
逆に、エンディングは、石川智晶さんの楽曲に乗せて、ゆったりと余韻を残すようなイメージを意識しましたね。
(OPかすがのキャプチャ)
(OP鶴姫のキャプチャ)

アフレコ現場の様子はいかがですか?
 音響監督の岩波美和さんもずっとバサラに携わって頂いている方なので、収録はとてもスムーズですし、早いときは予定時間の半分で終わってしまいます。特に印象深かったのは、第一話のアフレコです。第一声から、息ピッタリだったんですよ。私にとっては初めてのバサラでも、役者の皆さんにとっては何年も携わってきた作品ですから、チームワークは既に抜群。合わないはずがありませんね。

製作現場の士気はいかがでしょう?
 現場は、既に最終話の製作に入っています。「Judge End」は、カット数も動画枚数も多いので、その分、関わるスタッフも大勢いますが、高いモチベーションで製作に臨んで頂いていますね。しかも、バサラファンが多いので、設定がおかしいときには指摘してくれて、とても助けられています。

最後に、「BASARA CLUB」会員の方へメッセージをお願いします!
 今作は、原作ゲームや舞台とは違った、アニメ独自の解釈や要素を取り入れた作品になっています。オンエアとしては、ちょうど関ヶ原の戦が始まり、クライマックスに突入したところだと思います。政宗、幸村、家康、三成のドラマがどのような形で決着を迎えるのか、関ヶ原の戦が終わった先には何が待ち受けているのか、ぜひ見届けて頂きたいです。そして、最終話が終わったら、また最初から見直すと新たな発見があるかもしれませんので、何度でも繰り返し見て頂ければと思います。最後まで、よろしくお願いします!



戦国BASARAマガジン 2014春号(特集・長曾我部元親)

「TVアニメ 戦国BASARA Judge End」最新情報推参!
想像できないラスト!?
3人の重大証言!!!!!
制作スタッフよりコメントが到着!
 ここでは、本作の主要製作スタッフである3人のコメントを紹介!どうやら、驚きの展開が待っている様子だが……!?

監督 佐野隆史さん
プロフィール
「戦国BASARA」シリーズには初参戦で、本作では監督を務める。主な参加作品は「BLOOD+」や「咎犬の血」など。
「TVアニメ 戦国BASARA Judge End」のベースとなった「戦国BASARA3」は、キャラクターの多様さ、気持ちのいい必殺技、歴史的な背景など、さまざまな魅力を持った作品でした。アニメ版の本格的な製作はまだはじまったばかりですが、“絆とは何か?”という部分を大切に、「3」の魅力を損なわないよう毎日がんばっています。まだまだ自分でも、いったいどんなものになるか想像もつきませんが、そのくらいおもしろい作品になると思っています。想像のつく作品はつまらないですからね(笑)。ファンのみなさんには、ラストの大どんでん返しに注目していただければと思います。必ず最終回まで欠かさずご覧になってください。いろいろなエピソードが絡み合い、きっとみなさんダマされると思いますよ(笑)。ぜひ期待してください。

構成 高橋ナツコさん
プロフィール
数々の実写ドラマ、アニメを手掛けてきた脚本家。ドラマ版「戦国BASARA」でも脚本を務めた。
「戦国BASARA」シリーズは、とてつもなく個性的なキャラクターたちが織りなすドラマが最大の魅力だと思います。なかでも「3」は、シリーズをけん引してきた政宗と幸村のライバル関係に加え、家康と三成という新たなライバル軸がプラスされ、そこにあらゆるキャラクターの喜怒哀楽が絡み合い……もう、本当にすごいです!現在スタッフ陣はまさに全力疾走中で、私も「戦国BASARA」という作品の持つ独特の展開や味わいを表現するために、日々監督やプロデューサー陣、カプコンの方々と濃く語り合っています。原作の各ルート、感情線がどう絡み合うか、そして見たことのない「戦国BASARA」ならではの関ヶ原を楽しんでいただければ幸いです。ちなみに「Judge End」は本作ならではの造語ですが、英語で正しく表現するなら「Judgement」でしょうか。シリーズを通して、魅力的な武将たちが、自分を……そして相手をどう審判し、Endマークをつけるのか……楽しみにお待ちください。

キャラクターデザイン 千葉道徳さん
プロフィール
「TVアニメ 戦国BASARA弐」では作画監督を務めた。主な参加作品は、「機動戦士ガンダムAGE」「機動戦士ガンダムOO」など。
「戦国BASARA」は本当にキャラクターが多く、そのポイントの解析は苦しくもあり、楽しくもある部分です。作品との距離感を考えながら、なるべく多くの方々に楽しんでもらえるよう作業を続けています。今回は現場が変わり、スタッフも変わり、得手不得手も変わってくると思いますが、何よりおもしろい作品を作ろうという志は受け継いでいます。どうぞよろしくお願いします。



戦国BASARAマガジン 2014春号(特集・長曾我部元親)

「TVアニメ 戦国BASARA Judge End」に挑む小林裕幸プロデューサー&山本真ディレクター直撃インタビュー
3度目となるTVアニメ化に挑む、小林プロデューサー&山本ディレクターのコンビ。
ここでは、そんな2人に「Judge End」が目指すものを語っていただいた!

『3』をベースに生まれる関ヶ原の新ルートシナリオ!
まずは今回、アニメ新シリーズをスタートさせた経緯を教えてください。
小林:もうこれは単純に、僕が『戦国BASARA3』のアニメをやりたかったからです(笑)。これまでにアニメは第1期、第2期、劇場版と3度にわたって行いました。そのうち劇場版が関ヶ原を舞台にしていたんですが、あれはアニメオリジナルの展開上での関ヶ原なんですよね。第2期で政宗が秀吉を倒して、三成が政宗を恨んでいるという流れです。あの展開もよかったと思うんですが、ちゃんとゲームの流れでの関ヶ原も描きたかったというのが、今回のアニメ化の一番の理由です。
山本:内容的には『戦国BASARA3』がベースですが、オリジナルをやらなきゃ意味はないので、展開はゲームと違うものになっています。政宗や幸村が負けからはじまるのは同じなんですが、後半戦あたりからどんどんアニメオリジナルの展開になっていきますね。今回、新しいルートを作っているようなものです。
小林:ゲームのなかにもいろんなルートがありましたからね。新しいルートを作りつつも、『3』のルートの内容を入れていってます。『3』のたくさんのルートとオリジナルルートを組み合わせて1本のシナリオにしていますので、かなり豪華な作りですよ。

『3』はシリアスな展開が多かった印象があります。今回のアニメも?
小林:三成が家康を恨んでいたりなどシリアスな部分はもちろんあるんですが、アニメ版では明るいパートをどんどん入れています。今発表されているのは主役どころ4人ですが、彼ら以外にもおもしろい武将たちがどんどん出てきますしね。

物語は政宗、幸村、家康、三成が中心になっていくんですよね?
小林:そうですね。政宗と幸村、家康と三成はそれぞれライバル関係で、政宗と三成、幸村と家康も因縁がありますし。
山本:今回のテーマというわけではないんですが、『戦国BASARA』全体として、もうちょっと家康のよさを出していきたいと考えています。4人のなかで、一番わかりにくいキャラなんですよね。いろんなものを飲み込んじゃって、自分にも嘘をついてる人ですから。
小林:家康って、彼のよさがわかるとすっごくかっこいいんですよ。人の上に立つ苦しみを、狸っぽく全然出さない。その魅力をもうちょっとわかってもらいたくて、脚本の部分で少し考えています。
山本:『4』では家康の精神が完成される過程が描かれた物語になっているんですが、『3』って時系列的には『4』のあとになる話なんです。なので今回、どうやって彼の本心を見せていくのか、今は悩んでいるところですね。

第2期では武田軍に小山田信茂というオリジナルキャラが登場しました。今回もオリジナルキャラは出ますか?
小林:アニメ版のオリジナルストーリーなので、そこは考えています。どこまで物語に絡んでくるかは見てのお楽しみということで(笑)。
山本:小山田さんは声優が古谷徹さんというサプライズがありましたが、今回もネタはいろいろ入れています。まだ言えないことが多いんですけどね(笑)。

最後の審判と関ヶ原の集大成
「Judge End」というタイトルにはどのような意味がありますか?
小林:これは英語としては正しい言葉じゃなくて、『戦国BASARA』的で、伊達政宗的な造語です。ノリと語感で決めたタイトル名ですね(笑)。意味としては、関ヶ原を大きな“最後の審判”という位置づけにして、登場人物たちがいろんな決断をしていく……というイメージを込めています。
山本:製作陣も英語として間違ってることはちゃんとわかってるんですよ(笑)。

小林さんと山本さんは、今回どれくらい製作にかかわられているんですか?
小林:わりとガッツリです。大まかなラインを決めて、原作監修の部分でセリフに赤字(修正)を入れたり、設定をチェックしたり。アニメへのかかわり方は今までと同じような感じになっていますね。
山本:2人でいろんなネタを出し合うんですが、今回製作がテレコム・アニメーションフィルムさんに変わったということで、新鮮なアイデアをいろいろいただきつつ製作を進めています。
小林:脚本の高橋ナツコさんはドラマ版の「戦国BASARA-MOONLIGHTPARTY-」でも脚本をされていて、本当に『戦国BASARA』が好きなんですよ。もう僕たちが一切説明する必要がないくらい詳しくて愛情深い(笑)。逆に監督の佐野隆史さんは今回初めてのお仕事です。研究しながらやっている佐野さんと、深く詳しい高橋さん。対極の2人を僕たちがバランスをとっている感じです。ディープなファンのみなさんが満足するものを作らなきゃいけないですけど、初めて観る方が「??」ってなってもいけませんし。
山本:今回原作は『3』なんですが、“3”というナンバリングはタイトルにつけていません。これは前作と話がつながっているという誤解をさけたかったことに加えて、『戦国BASARA』を知らない人にもっと広めたい、入りやすくしたい、という意図があります。
小林:テレビってものすごい力を持っているんですよ。観る方は無料ですから、新しく観てくださる方がすごく多い。そういう方々に、『戦国BASARA』をもっと知っていただきたいんです。
山本:声優のみなさんにも「新しいアニメをやりたい」ってずっと言われてたんですよ(笑)。劇場版から丸3年経って、ようやく実現できました。

最後に、新アニメに期待しているファンのみなさんにひとことお願いします。
小林:今回3度目のTVアニメを製作できるということで、本当にうれしく思っています。前作の作品づくりは本当にいい経験になっていて、その経験を踏まえたうえで、新しいことにチャレンジしていくつもりです。ぜひご覧になって、『戦国BASARA』の輪を広げていただければと思います。
山本:早くみなさんに動いているシーンを見せたくて、今は必死にがんばっているところです。僕は作り手側なんですけど、一視聴者としても今回の作品はすごく楽しみにしています。みなさんも、ぜひ一緒に新しいアニメ版を応援してもらえるとうれしいです。

「前半はゲームに近い流れですが、後半どんどんオリジナル展開になって、サプライズもありますよ」(小林P)



戦国BASARAマガジン 2014夏号(特集・毛利元就)

戦国BASARA Judge End 第1-8話プレイバック
各話回想スペシャルコラム

第1話 決別 豊臣秀吉、小田原に死す!長き因縁と戦いのはじまり
(声優さんのみ)

第2話 乱世 戦国の暗雲は甲斐武田を覆う
【シリーズ構成】高橋ナツコさん
島津vs本多のムービーをアニメ版で脚色!
 第2話は、敗走する伊達軍から始まります。伊達軍は豊臣軍の追撃を受け、いつのまにか軍神・上杉謙信の所領である越後に迷い込んでしまいます。一方の徳川家康は武田領への侵攻を開始。『戦国BASARA3』の幸村サイドのオープニングムービーでは、武田軍とは無関係の島津義弘が本多忠勝と戦っているのですが、その理由を今回のアニメで脚色した形になっています。戦のなか武田信玄が倒れ、幸村はその失意から立ち直ることができません。政宗、幸村の2人がともに失意……という状態から、物語は動き出します。

第3話 同盟 戦国随一の傭兵集団・雑賀衆 その力を得る者は……?
【『戦国BASARA』シリーズディレクター】山本真さん
いよいよ乱世が動き出した激動の第3話!
第1話の家康と三成の決別からはじまって、第2話では各武将の状況が描かれました。そしてこの第3話から、いよいよ本格的に彼らが動き出していきます。家康は全国を駆けめぐり、元親は三成と手を組み、孫市は慶次と契約を結ぶなど、次々に新しい展開が出てきます。それと、このあたりからコミカルなシーンも増えてきましたよね。元気な鶴姫であったり、大谷に邪険にされる元親であったり。この回で政宗もリベンジャーとして目覚めますし、いよいよここから大きく話が動き出すんだなと予感させる第3話でした。

第4話 迷走 お館様に未来を託された幸村 迷走、暴走、そして沈没!
【『戦国BASARA』シリーズプロデューサー】小林裕幸さん
迷走する幸村に謙信が喝!
幸村が、タイトルどおりに迷走している回です(笑)。謙信が幸村に説教するんですけど、これはいいシーンですよね。幸村が自分のダメさに気づくとともに、信玄と謙信の関係性も見て取れる場面です。ここで謙信は「東西の争いにはかかわりません」と言って表舞台から退場しますが、代わりにかすがが参戦します。佐助とかすがの2人は、いつもの感じで楽しいですよね。そして最後は、三成の名セリフ「貴様は誰だ」が出ます。とにかく1話1話の要素が多い作品ですが、ほんとにテンポよく話が進んでいますよね。

第5話 敗北 屈辱と失意に竜は地に堕ちる
【シリーズ構成】高橋ナツコさん
政宗と幸村の悲愴なるライバル対決!
第5話は、永遠のライバルである政宗と幸村の激突となります。しかし政宗は三成への怒りに我を忘れ、一方いまだ将になりきれない幸村もまた、迷いのなか。どん底に落ちた者同士の戦いは、悲愴なものとなります。また、鶴姫が家康のなかに闇を見るのですが、ここまで「絆」という耳ざわりのいいことばかり言っていた彼にも闇があるのがわかり、関ヶ原に向かう戦いは、より混沌としていくと思います。そして元親と元就の因縁の2人は、九州の取り込みのために奔走。この回から登場する、宗麟と宗茂にも注目です。

第6話 宣言 よみがえる主従の絆 竜虎は再び天を目指す!
【シリーズ構成】高橋ナツコさん
蒼紅の復活とともにいよいよ舞台は関ヶ原へ!
第6話はついに政宗が復活をとげます。やはり、政宗の曇った目を覚ますのは、小十郎を置いてほかにないのですが、このエピソードは『英雄外伝(HEROES)』をベースにしたものになっています。政宗の過去を通じ、熱い主従関係を感じていただければと思います。また幸村も、佐助が真田忍隊になった日を思い出し、そこから立ち直るきっかけを見出します。ともに復活をとげた政宗と幸村は、それぞれ東軍、西軍に参加を表明。いよいよ2つの勢力が、誰も見たことのないクライマックスに向けて動き出します。

第7話 暗黒 変ぼうするお市 天海の暗き望みが発覚!
(コラムなし)

第8話 約束 関ヶ原で交わした2人の約束 今、両雄は決戦の地へと出陣する!
(コラムなし)



戦国BASARAマガジン 2014夏号(特集・毛利元就)

おなじみP&Dが語る
「Judge End」製作秘話
「戦国BASARA Judge End」の製作にも、ガッツリ関わっている小林P&山本D。
お2人だからこそ知る製作の舞台裏と、8話以降の展開を語ってもらった!

本当のクライマックスに向けた怒濤の展開の数々!
現在放映中の「Judge End」ですが、実際にご覧になっていかがですか?
小林:原作にあたる、『戦国BASARA3』のいろんなルートがひとまとまりになったストーリーなので、とにかく1話1話が濃いですよね。12話の1クールアニメっていうと、途中で中だるみすることもあるじゃないですか。でも、「Judge End」は、本当にずっと濃密なまま突っ走っている感じです。第1話を観た瞬間は、「詰め込みすぎたかも」って思ったんですが、観てくださった方たちの反応がすごくよくて、ホッとしました。
山本:僕たちも製作途中の絵コンテなんかは見てるんですが、実際にアニメになって動くところを観るのは、視聴者のみなさんとほとんど同じタイミングなんです。だから、みなさんと一緒にドキドキしながら観させてもらっています。今回そういう意味では、制作側と一視聴者側の両方の気分を味わっていますね(笑)。

アクション面では、幸村役の保志総一郎さんが「エンターテイメント色を抑えてリアル色を出している」と表現されていました。これは意図したものなのですか?
小林:僕たちからの要望ではなくて、監督の佐野隆史さんの意向ですね。空を飛んでガキーンと戦うんじゃなくて、地面に立って刀を交えるという。どちらもよし悪しがあると思うので、今回これはこれで新しい見せ方をしていただいたな、と思います。
山本:新しいスタッフの方からは、すごくいろんな、新鮮なアイデアをいただいているんですよ。例えば武将が初登場するとき、シリーズを知らない方でもわかりやすいように、名前を見せたりしていますね。

声優の皆さんの収録は順調ですか?
小林:すごくスムーズですね。もう10年近く演じられてる方たちも多いですし。1話につき収録時間を4時間取っているんですが、2時間で終わることもあります(笑)。
山本:個々の声優でいうと、鶴姫役の小清水亜美さんが、どんどんアドリブを入れてくるんですよ。
小林:アニメでは、鶴姫がものすごく活き活きしてますよね。ゲームより爆発しています(笑)。それも小清水さんのおかげです。それと今回とにかく武将が多いので、毎回収録は人がいっぱいですよ。すごい大御所たちが一堂に集まるので、圧巻ですね。
山本:ほとんどセリフのない方にもちゃんと来てもらっていますから。
小林:まつ役の甲斐田裕子さんなんか、初登場の回は「フガフガ」言うだけの収録で(笑)。音響監督に、冗談で「給料泥棒め」って言われてましたもん(笑)。

政宗たち、主要キャラについてお話をお聞かせください。
小林:戦いのテーマは関ヶ原ですが、政宗と幸村は意識して丁寧に描いていますね。初陣の頃の政宗であったりとか。お館様のコスプレをする幸村であったりとか。
山本:彼らの挫折をちゃんと描かないと、彼らの復活劇になりませんから。「家康と三成に並んで追い越す」……これは政宗のセリフなんですが、2人には、やっぱり前を向いていてほしいんです。
小林:8話でいうと、三成の演説シーンは驚いたんじゃないでしょうか。家康も演説しますけど、彼なら普通ですよね(笑)。あの三成が、兵士たちの前で自分の考えや思いを堂々としゃべるわけですから。
山本:その直前、三成が幸村に説教されるシーンもありますが、それもまた目新しい場面ですね。成長した幸村なら、これくらいのことを言ってくれるだろうと、あのシーンを入れました。

8話の2人の大演説が区切りとなって、いよいよ9話以降は関ヶ原ですね。
小林:そうですね。ここからが本当のクライマックスです。関ヶ原自体は以前の劇場版でやったことがありますが、今回はまったく違う結末を迎えることになります。
山本:登場武将もすごく多いですしね。劇場版に出られなかった、大友軍や黒田軍も参加しますし。「Judge End」というタイトルにつながる、それぞれの決着を楽しみにしていてください。
小林:ファンの皆さんに「死ぬ死ぬ」と言われてる、酒井忠次がどうなっちゃうかもお楽しみに(笑)。

「今回は今までとまったく違う結末を迎えます(小林P)」

山本Dの注目シーン
動き出した乱世!
第1話で、三成の叫びとともに日ノ本のあちこちが映ります。全土を巻き込む、すごいことが始まったんだぞと、そう予感させるシーンですよね。
小林Pの注目シーン
大阪城に潜む“猿(ましら)”
佐助とかすがの組み合わせは見ていて楽しいですよね。『3 宴』にあった、佐助の大阪城での戦いを、かすがと一緒にやってもらいました。

最終更新:2014年10月05日 04:19