毎日杯(G3)


主催者

日本中央競馬会

競馬場

阪神競馬場

創設

1954年6月27日

距離

芝芝・外1800m

格付け

GIII

賞金

1着賞金3700万円

出走条件

サラブレッド系3歳(国際)(特指)

負担重量

別定

毎日杯(まいにちはい)は、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場で施行する中央競馬の重賞(GIII)競走である。競走名は優勝杯を提供する毎日新聞社から冠名。

概要

1954年に阪神競馬場の4歳(現3歳)のハンデキャップの芝2000mの重賞競走、毎日杯として創設され、翌年から負担重量が別定重量に変更された。
1984年にはグレード制施行によりGIIIに格付け。1992年には混合競走に指定、外国産馬の出走が可能となり、1995年は阪神競馬場の阪神・淡路大震災の復旧工事により京都競馬場の芝2000mで施行、1996年からは特別指定交流競走に指定され、JRAに認定された地方所属の競走馬も出走可能になった。2007年から阪神競馬場のコース新設に伴い芝外回り1800mに変更された。2010年からは国際競走に指定されている。
グレード制導入後の優勝馬にはGI競走優勝馬が名を連ねる。
皐月賞のトライアル競走ではないが、トライアル競走に出走ができなかった、または皐月賞の優先出走権を得られなかった競走馬や栗東の有力馬が優先出走権枠外の上位総収得金額枠狙いで出走してくるため、皐月賞の最後の前哨戦から「東上最終便」と呼ばれることもある。後にGI競走7勝をあげたテイエムオペラオーはこのレースをステップに皐月賞を優勝した。また近年ではNHKマイルカップの前哨戦ともなり、第43回優勝馬タイキフォーチュンを初めとする5頭が本競走をステップにNHKマイルカップを優勝している。
出走資格は、サラ系3歳(旧4歳)のJRA所属の競走馬、JRAに認定された地方所属の競走馬(2頭まで)及び外国調教馬(9頭まで)。
負担重量は馬齢重量である56kg、牝馬は54kgを基本とし、更に日本馬については収得賞金が1,800万円以上の競走馬は1kg、外国調教馬については重賞競走優勝馬の競走馬は1kgの負担が課せられる。

歴史

1954年 - 阪神競馬場の4歳(現3歳)のハンデキャップの芝2000mの重賞競走、毎日杯として創設。
1955年 - 負担重量を「ハンデキャップ」から「別定重量」に変更。
1959年 - 阪神競馬場の改修工事により京都競馬場の芝2000mで施行。伊藤勝吉が調教師として史上初の3連覇。
1960年 - 前年の9月1日から日本競馬の計時方式の変更に伴い、時計表示が1/5秒表示から1/10秒表示に変更。
1962年 - 諏訪真が騎手として史上初の3連覇。諏訪佐市が調教師として2人目の3連覇。
1966年 - 阪神競馬場の改修工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
1969年 - 阪神競馬場のスタンド火災による復旧工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
1971年 - 当年のみ、芝1900mで施行。
1972年 - 前年末に発生した馬インフルエンザの影響で4月に順延開催。
1979年 - マリージョーイに騎乗の福永洋一が落馬。脳挫傷等を負い意識不明の重体にまで陥り、騎手生命を絶たれる。
1984年 - グレード制施行によりGIIIに格付け。
1991年 - 阪神競馬場の改修工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
1992年 - 混合競走に指定。
1995年 - 阪神競馬場の阪神・淡路大震災の影響による復旧工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
1996年 - 特別指定交流競走に指定され、地方所属馬は2頭まで出走可能となる。
2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳」から「3歳」に変更。
2006年 - 3歳クラシック以前の実績馬の選択肢を増やす目的で、負担重量の上限が57kg(牝馬は55kg)になるよう現行の規定に変更。
2007年 - 施行距離を現在の芝外回り1800mに変更。国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告にともない、重賞格付け表記をJpnIIIに変更。
2009年 - 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は9頭まで出走可能となる。それに伴い、重賞格付け表記をGIIIに戻す。
外国調教馬の負担重量を現行の規定に設定。
関西主場においての最終競走の発走時刻を16時40分に設定したことに伴い、当競走の競走番号を第11競走から第10競走に変更。
2010年 - ザタイキがレース中に故障、競走中止。騎乗していた武豊が落馬し、右手首亀裂骨折、頭部、腰部の打撲等の怪我を負う。
2011年 - 中京競馬場の改修工事により阪神競馬場での振替開催となる高松宮記念と同日施行。当日の阪神競馬の最終競走(第12競走)として実施される。
3月11日に発生した東日本大震災を受け、「被災地支援競走」として施行(当初JRAプレミアムレースとして施行予定だったが、震災による社会的な情勢を踏まえてプレミアムとしての払戻金還元(上乗せ)は取りやめる代わり、売上げの5%相当額を、「東北関東大震災被災地支援競馬」全体の売上げの一部からの拠出に加え、被災地支援のために拠出する)。
2012年 - 音無秀孝が調教師として3人目の連覇。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第42回 1995年3月26日 ダイタクテイオー 牡3 2:01.7 藤田伸二 橋口弘次郎 中村和子
第43回 1996年3月24日 タイキフォーチュン 牡3 2:01.1 柴田善臣 高橋祥泰 (有)大樹ファーム
第44回 1997年3月23日 テイエムトップダン 牡3 2:03.3 和田竜二 岩元市三 竹園正繼
第45回 1998年3月29日 ミラクルタイム 牡3 2:01.1 蛯名正義 前田禎 堀越毅一
第46回 1999年3月28日 テイエムオペラオー 牡3 2:04.1 和田竜二 岩元市三 竹園正繼
第47回 2000年3月25日 シルヴァコクピット 牡3 2:03.6 武豊 安田隆行 金子真人
第48回 2001年3月24日 クロフネ 牡3 1:58.6 四位洋文 松田国英 金子真人
第49回 2002年3月23日 チアズシュタルク 牡3 2:02.2 藤田伸二 山内研二 北村キヨ子
第50回 2003年3月29日 タカラシャーディー 牡3 1:59.9 佐藤哲三 佐々木晶三 伊藤昭次
第51回 2004年3月27日 キングカメハメハ 牡3 2:01.2 福永祐一 松田国英 金子真人
第52回 2005年3月26日 ローゼンクロイツ 牡3 2:02.2 安藤勝己 橋口弘次郎 (有)サンデーレーシング
第53回 2006年3月25日 アドマイヤメイン 牡3 2:00.5 福永祐一 橋田満 近藤利一
第54回 2007年3月24日 ナムラマース 牡3 1:48.0 藤岡佑介 福島信晴 奈村信重
第55回 2008年3月29日 ディープスカイ 牡3 1:46.0 四位洋文 昆貢 深見敏男
第56回 2009年3月28日 アイアンルック 牡3 1:48.0 小牧太 橋口弘次郎 池上一馬
第57回 2010年3月27日 ダノンシャンティ 牡3 1:49.3 安藤勝己 松田国英 (株)ダノックス
第58回 2011年3月27日 レッドデイヴィス セン3 1:47.1 浜中俊 音無秀孝 (株)東京ホースレーシング
第59回 2012年3月24日 ヒストリカル 牡3 1:49.6 安藤勝己 音無秀孝 近藤英子
第60回 2013年3月23日 キズナ 牡3 1:46.2 武豊 佐々木晶三 前田晋二
第61回 2014年3月29日 マイネルフロスト 牡3 1:46.7 柴田大知 高木登 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン

最終更新:2015年02月09日 17:51